ミセルチカラの磨き方

2025/06/26

問題より先に「解釈」が先走っていませんか?

カテゴリー :コーチング

心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。

「問題はありますか?」で止まっていませんか?

ようやく今週はちょっと雨が降って、梅雨と言えるかんじですが、連日の蒸し暑さには閉口しますね。

 

さて、ここのところ続けてセッションで話題になったことがあります。

何か問題はありますか?

何か課題はありますか?

という問いについて。

お客様に対しても、社員に対しても、よく使うフレーズかと思います。

 

「何か問題はありますか?」「何もありません」

となってしまったらこれで終わってしまいますけれど、大抵この問いを投げかけるときは想定しているはずです。

「何か問題はありますか?」「実はこういうことが~」

と続いて話してくれることを期待しています。その「実は~」というところが聞きたいからです。

 

そのこと自体が間違っているわけではありません。

「実はこういうことが~」というところを聞き出して、問題を解決することは当然のことですから。

 

でも、ちょっと想像してほしいんです。

「何か問題はありますか?」と聞かれたら、「こういうことができていません」「こういうことに困っています」というように、まず「できていないこと」「うまくいっていないこと」を言いませんか?

どうしても「ダメ」と思われることに視点が行きます。批判や批評、時には他人のあらさがしにもなりかねません。

 

この「できていないこと」に向いている視点を「良いことに目を向けましょう!」と言えばできるのか?

常々「まず良いことに目を向けてください」と言っている私ですが、そう単純なことではありません。

「何か問題がありますか?」の目的が「問題を解決すること」であるなら、「できていないこと」も「できていることも」その一部分、枝葉でしかない。「点」に過ぎないわけです。

 

どちらも見るために大事なことは、「できている/できていない」という「点」の把握に留まらず、現状の「事実を正しく把握する」ことに尽きます。

「現状把握なんてやってるよ!」という声が聞こえてきそうですが、純粋に事実だけを把握するというのは、難しいことです。なぜなら、人はそこに「自分の解釈」を加えたくなるからです。

 

自分の解釈が加われば、「できていない」というジャッジを加えることもあります。「問題に違いない」というレッテルを貼ることもあります。

そうなることで、「言いたいことだけ言う」「聞きたいことだけ聞く」という状況が生まれます。

 

「できていない」ことに目が向くのは、できない方が目立っているから。つまり、2つのバランスが悪いだけ。

「できていない」比重が大きいだけのことであって、「できている」がまったくのゼロということはありません。

 

「何か問題はありますか?」

「何か課題はありますか?」

という問いが力を発揮するのは、解釈を入れない事実が明らかになった後のことです。

 

今どきは、「質問の仕方」という情報はいくらでもありますから、「何か問題はありますか?」だって、良い質問と紹介されていそうです。

でも、その質問をする前段階のプロセス、「解釈を入れない事実把握」を飛ばしてしまったら、良い問いかけでもなんでもありません。

 

この無意識に入り込んでくる「自分の解釈」って、自分自身の考え方や捉え方が元になっています。そう、自分の思考の癖です。

「自分の解釈」が自分の行動や自分のビジネスを、そして社員の成長を止めてしまうのであれば、自分の思考の癖にこそ目をむけたいものです。

 

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それでは、今日も1日お元気で。

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