ミセルチカラの磨き方

2019/05/18

一見非合理的なことでも、ひと手間をかけ続けるのが本当のプロ

カテゴリー :ステージを上げる

ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。

ひと手間をかけ続けるのが本当のプロ

「教えてもなかなかやらない人が多いんですよ」

飲食店向けのコンサルティングをやっているクライアントさん。スープは生ものなので、お客様に出す前に、最低でも数杯に一回は味見するように指導しています。

同じレシピ、同じ材料を使って作っていても、気温の変化や湿度の違いによっても、味は微妙に違います。このため、ひと手間かけて味が大丈夫かどうかを自分の舌で確認するようにアドバイスしています。

しかし、お客様がたくさん来ている、注文が次から次に入って、目が回るくらい忙しいという時、ひと手間かけるのはどうしても面倒です。このため、このひと手間を省略する人がいるとのことでした。

もちろん、微妙な違いなので、たとえその料理人が味見をしなくても、お客様がその違いに気づくとは限りません。すると、手を抜いても誰も気づかないと分かると、ひと手間だけでなく、ふた手間、み手間と、だんだんと手を抜くことが増えてきます。そして、気がついた時には、お客様が減っていたという状況に陥る人もいるそうです。

業務の流れを考える場合、人はできるだけ簡略化したいという思いが働きます。10分かかる業務なら、できれば3分以内に済ませたいし、やってもあまり評価されない業務なら、やらずに済ませたいと思うのが人情です。

しかし、プロがやっている業務には、それぞれ必ずその目的があります

先の事例で言えば、仮にスープの味見をして微妙な味の調整をしたとしても、それを褒めてくれるお客様はいないかもしれません。けれども、クライアントさんの場合で言うと、ちょっとひと手間加えて出した時のお客様の反応は「美味しかった」という言葉がなくても分かるそうです。それは、ちょっとした顔のしぐさや、目の動き、食べ終わって、「ごちそうさま」という時の声のトーンとかで感じるものだとか。

プロとしてのレベルが高くなると、お客様が満足しているかということに力点が置かれます。

業務を3分に短縮することで、お客様の満足度が減るなら、そこは手を抜かずに10分かけてその業務を行います。また、自分のやった業務の効果に対しても関心が高いので、たとえ言葉が出なくても、五感をフルに活用してその効果を探ろうとします。

一方で、プロでもレベルの低い人の場合、7分時間を短縮できたことにだけ関心があり、お客様の満足度を探ろうとする努力には見向きもしません。

しかし、一見すると、非合理的に見える業務の中に長期的な観点から見ると、非常に合理的な要素が入っていることがあります。合理化ばかりがもてはやされる昨今、​​​​​​​ひと手間かけることの大切さをクライアントさんから学ばせていただきました。

 

プロとしてのレベルアップを図るためには、自分の価値観の基準を知ることが有効です。詳しくは「こちら」です。

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