ミセルチカラの磨き方
「共感」という心地良さの向こう側
ワクワクの仕掛人、岩井洋美です。
みなさんは、「共感」って聞くと、どんなイメージを持ちますか?
最近は特にいろいろな場面で「共感」という言葉を耳にしますし、ちょっと心地良くて耳ざわりもいいものです。
この間読んだ本には「トップに立つ人は教官ではなく共感」と書いてありました。リーダーには共感力を求められるということですし、「共感」は良いことのスタンダードになっているように思います。
「共感」ブームの中、最近セッションで「共感が苦手、共感ができない」とクライアントさんがおっしゃいました。
「そもそも共感に苦手ってあるんだろうか…?」と即座に思いましたが、それは口にせずにセッションを進めることに。
例えば、誰かが言っていることや、やっていることに「すばらしいな~!」とか「すごいな~!」と思ったとします。
これは「共感」でしょうか?
「素晴らしいことを言っている」「すごいことをやっている」と思っただけでは、ただの「理解」だけかもしれません。
「共感」と言うからには、自分の感情が何かしら動くはずなんです。感情を共にするということですから。
こんな場面ではどうでしょう。
自分の周りの人達が「すばらしいな~!」「すごいな~!」と言っているのに自分は「すばらしい」とも「すごい」とも思わない時です。
つまり、自分の感情はまったく動いていない。でも、その場の空気に合わせなければならないとしたらどうしますか?
「すばらしい!」と周りに合わせることを「共感」と言うなら間違いです。
これは単なる「同調」に過ぎません。だって、自分の感情が動いてないわけですからね。
先のクライアントさんの「共感が苦手」というのは、まさにこれです。正しく言うなら「同調が苦手」ということでした。「共感しなくてはならない」と思ってしまったら、「共感できない自分がおかしい」という変な思い込みになっていたようです。
自分が言ったことややっていることに対して共感してもらえたら誰だってうれしいですし、自分の感情が動いたら自然に共感しているものですよね。
このクライアントさんは、なぜ自分は共感が苦手だと思いこんでいたのか、なぜ同調することが苦手なのかという理由、ご自身の感情が駆り立てられるポイントが分かったことでクリアになりました。
そして、さらにこんなことをおっしゃいました。
「自分が良いと思わないところに他の人が共感するのはコアコンセプトの違いだからってことがよく分かりました」
その通り!!
感情が動くポイントはひとそれぞれ。たとえ同じことに「共感」したとしても、なぜそれに共感するのか、どんなところに共感するのか、その理由は誰一人として同じではないのです。
同じではないからこそ、そこに「個の力」があって、それを発揮することが差別化というものにつながります。そして、「共感」を呼ぶことになるわけです。
「これは共感できる~!」という時にこそ、自分の感情が何に駆り立てられているかを知るチャンスです。お見逃しないように…。
では、今日も1日お元気で!
なお、「自分の感情が何に駆り立てられるか」を言葉としてハッキリさせたい方は「自分の思考の癖を知って、自身オリジナルの取扱説明書を手に入れるための6ステップ」をクリックしてご覧ください。
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