ミセルチカラの磨き方

2025/07/11

高額商品・サービスで値引き交渉されたときの正しい対応法|価格より価値を伝える経営戦略

カテゴリー :営業

ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。

価格より価値を伝える経営戦略

はじめに

高額な商品やサービスを提供する経営者にとって、避けて通れないのが「値引き交渉」。価値を説明した上で価格を提示しても、お客様の反応は三つに分かれます。

  1. 「今回はやめておきます」
  2. 「値下げできませんか?」
  3. 「よろしくお願いします」

ここで問われるのは「価格ではなく、価値で判断してもらえるか」です。

 

ポイント1:値引き交渉は信頼のバロメーター

値引き交渉が入る理由は様々ですが、本質的には「お客様が提示された価格に見合う価値を感じていない」からです。

私も過去、あるサービスについて丁寧に価値を説明し、「理解いただけた」と感じたお客様から、最終的な見積提示後に音信不通になった経験があります。おそらく価格に納得できなかったのでしょう。こちらも予算が厳しそうだと察していたため、あえて深追いしませんでした。

 

ポイント2:値引き依頼に安易に応じるな

過去、値引きに応じて案件を受けたこともあります。期待していたのは「次の契約につながれば」あるいは「実績として使えれば」という思惑です。

しかし、結果は逆でした。値引きを依頼してきたお客様に共通していたのは、

  • 契約が続かない
  • 行動しない(=成果が出にくい)
  • 要望が多く、依存的

という特徴です。値引きによってお互いの信頼関係が歪み、成果に結びつかなかったのです。

 

ポイント3:値引きは社員の努力を否定することにもなる

かつて読んだ松下幸之助氏の逸話があります。価格交渉で取引先に値引きを求められた際、社員の顔が浮かび、「ここで値引きしたら、彼らの努力が報われない」と考えて、あえて価格を維持したとのこと。

安易な値引きは、自社のサービスだけでなく、関わる人たちの価値まで下げてしまいます。

 

ポイント4:価格設定には自分なりの軸が必要

弊社では、料金の支払い方法については柔軟に相談に乗ります。ただし、値引きについては一切応じていません。

大事なのは、自分が納得できる価格、自信を持って提示できる価格を設定することです。お客様の状況に寄り添いながらも、「この金額が妥当だ」と信じられる自分なりの軸を持つことが、ブレない経営に繋がります。

 

ポイント5:価格ではなく価値で選ばれる経営へ

実際、こちらが提示した価格で購入してくださるお客様はいます。そうしたお客様とは、長く良好な関係が築け、成果も出やすい傾向にあります。

つまり、「価格で悩む相手ではなく、価値で共鳴する相手と付き合う」ことが、事業の成長につながるのです。

 

まとめ

値引き交渉にどう対応するかは、単なる営業スキルではなく、経営の姿勢そのものが問われます。

  1. 価値を明確に伝える
  2. 自分の判断基準に基づいた価格を守る
  3. 共鳴するお客様とだけ付き合う

この3つの軸を持つことで、価格交渉に振り回されない「強い経営」が実現します。ぜひ、価格でなく価値で勝負する経営にシフトしましょう。


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