ミセルチカラの磨き方
「時間がなくて新しい取り組みが進まない」を抜け出す唯一の方法は「やめる仕事」を決めること
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。

新しい挑戦をやることが決まっても、次の打ち合わせで確認すると
「日常業務に追われて、まだやってません」
となることがあります。
そのような時、お伝えするのが
「やらないことを決めましょう」
です。
今までやったことのある仕事はどうやったら良いかが分かっているので、安心して取り組めます。一方、まだやったことのない仕事は未知数の要素も多いので、不安を感じます。
このため、脳の働きとしては、安心して取り組めることを優先します。これは、人の構造としては、普通のことなので、新しいことを「まだやってません」となるのは、ある意味やむを得ないことです。
また、1日働く時間が8時間と決まっているなら、どんなに効率化を進めても、8時間の中でやれる限界があります。
したがって、新しく挑戦したいことが、心の底から「やりたい!」となることではなく、やるべきことや、やった方が良いということの場合、ついつい後回しになります。すると、1日の働く時間の構造を変えない限り、先月も今月も「まだやってません」が続きます。
その対策として有効なのは「やらないことを決める」です。
「やることを決める」に比べると、「やらないことを決める」のは、その仕事をやらない分、楽になるので、取り組みやすいです。また、ある仕事をやらないことで、1日2時間なり、3時間なり時間が空きます。
気持ち的にも時間的にも少し余裕が出てくるので、新しいことに挑戦しようとする環境が今よりも整います。
あるクライアントさんは、今期から金額を定めて「小規模の案件は原則としてやらない」ことを決めました。その結果、受注件数は減ったものの、大口の案件がいくつか決まって、前期並みの売上を確保されています。
また、別のクライアントさんは長年兼業でやっていた仕事を年内で終えることを決断され、来年からの本業での売上アップに向けて、いろいろな施策を実践されています。
もちろん、いま利益の上がっている仕事を止めるのは勇気が要ります。また、赤字の仕事であっても、目先の売上は確保できるので、ついつい止めるのを先延ばししてしまうことも少なくありません。
けれども、今の延長線上では更なる発展がないと思われるなら、できるだけ早い段階で
ある仕事は止める→別の仕事に挑戦する
ことがないと、会社は良くなりません。
先日も、ある事業について、今後も続けていくかどうかについて、クライアントさんと打ち合わせしました。その際、判断基準にしたのは「数字」です。
「ああでもない」「こうでもない」と感覚的に議論しているだけでは、いつまでも決断できません。
現状を数字で分析し、将来どうなるのかを「数字」で出してみる。その「数字」を見て
・このまま続けるのか
・続けるなら何を変えるのか
・止めるならいつ止めるのか
を明確にすることで、続けるにしても、止めるにしても納得感が増します。
時間は有限。もし、日常業務をこなすのに手一杯で、新しいことに挑戦する時間がないと感じておられるなら、「なんとか頑張って挑戦する」のではなく、「やらないことを一つ決めて、1日1時間時間を作る」方が効果的です。
来週からは早くも師走。走り出す前に、やらないことを一つでも決めましょう。
なお、ご自身の「構造」を知ることは、新年に向けてのスタートダッシュにもつながります。詳しくは「こちら」をご覧ください。
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