ミセルチカラの磨き方

2025/12/25

AIは自分を映す鏡|「使えない」の正体はどこにあるのか

カテゴリー :ステージを上げる

心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。

正解を求めるほど、AIはそれなりになる
今日はクリスマスですね。

我が家の大掛かりなクリスマス飾りはここ数年お休み中ですが、みなさんはクリスマスを楽しんでいらっしゃるでしょうか。


さて、先日友人に会ったときのこと、こんな話をしてくれました。

「来年から課長がAIになるんだ…AI課長。」


ちょっと前までは、AIの出現によって失われてしまう職種や職業が取りざたされていました。でも、今や役職や役割にまで「AIの存在が大きくなってきている」ことを実感できます。

日頃から便利にAIを使っている人も多いと思います。その一方で「AIはあんまり役に立たない」と言って、「結局、使えない」と思っている人もいるのではないでしょうか。


この「使えない」問題。AIの出す答えが全て正しいわけではないとは言うものの、人間の側の「使い方」の違いもその原因のひとつではないかと考えます。

 

AIを「ツール(道具)として使っている人」の場合

使う目的が先に決まっているので、結論や形を早く出したいために使います。

「〇〇をしてください」「〇〇を△△にしてください」

AIに対しては指示をして正解を求めますから、出てきた答えが合わなければ採用しないということになります。「やっぱりAIは使えない」になりやすいかもしれません。

 

AIと「対話する人」の場合

「対話する」とは言え、AIを変に擬人化するわけではありません。AIに答えを求めることをゴールにもしません。答えは自分にあるからです。

あくまでも、思考を整理して、思考を深めるために使います。

 

これはどちらが良いかということではなく、単なる使い方の違いに過ぎませんが、私は主にAIとは「対話」をします。

もちろん、何かしらの「指示」をして作業効率を上げることもありますが、AIの反応によって、考え方や捉え方の幅をさらに広げることにしています。

どんなことであっても、そのものが持つ「構造」が立ち上がって明確になるかんじ。このプロセスが大事ですから、AIの答えを鵜呑みにすることはありません。

違和感が出たら止めますし、ズレてきたら即訂正します。「浅い」答えを出そうものなら、きついダメ出しだってします。得意になって分析を始めたら、「分析と引っ掻き回すことは違う!」とはっきり伝えます。

 

そういう対話をしている中で、「AIが苦手なこと」としてあげてきたものが、とってもおもしろいと思いました。(そのままの言い方でご紹介します)

本人の価値判断の代行/文脈ゼロの“当て物”/曖昧なままの魔法

つまり、自分が何をしたいかは曖昧なまま、「正解っぽい出力」を期待すれば、答えは「それなり」になるということ。

「いい感じにして」と丸投げして、思ったのと違うと失望するというのは、AIに対してだけではなく、人が人に対してもやりがちなことです。苦手なことをやらせて「この人は使えない」というレッテルを貼るのと似ています。

 

最近はこうも思います。「AIは自分を映す鏡

問いの精度、思考の深さ、構造理解。こういうものがそのまま映しだされてしまうからです。

「なぜAIと対話ができるのか?」「対話するための聞き方があるのか?」と思われた方もいるかもしれません。

何か特別な方法があるというよりは、「相手の反応を受け取って、次の言葉を出す」という構造がクライアントさんとのセッションと似ているのは大きな要因です。


そして私の中では、AIはただの道具ではありません。AIを「使う」のではなく、「対話して協働する」という意識でいます。

だから、「対話」の方が私にとっては自然とも言えます。

 

今や「AIと対話して協働する」というのは、世界のトレンドになろうとしています。

その波に乗り遅れないために、まずは自分の構造を知ることから始めるのはいかがでしょう?

この年末年始の時間に、AIとの「対話」を試みてください。


私が書く2025年のブログは今日で終わりになります。

今年1年お読みいただきありがとうございました。引き続き2026年もよろしくお願いいたします。

新しい年が皆様にとって幸せ多き1年となりますように。


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