ミセルチカラの磨き方

2023/06/02

判断の根拠は記録に残し、判断の質を上げる流れを作る

カテゴリー :マネジメント

ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。

判断の根拠は記録に残し、判断の質を上げる流れを作る
会社で社長と社員との間で意見が違うということがあります。

先日も、新規事業をどうするかについて、役員の間で意見が違うというご相談がありました。


会社をもっと良くしたい。

会社を更に成長させたい。

売上をさらに伸ばしていきたい。

目指している方向性は同じであっても

・具体的なやり方
・投資するお金の金額
・目標を達成するまでの時間軸

の点で、意見が違うのはある意味当然のことです。


これが大企業であれば、職務権限規程や事業投資に関する基準が文書で細かく定められており、稟議書を書いてしかるべき決裁権限者の承認を得て実行するという流れがあります。

この点、中小企業の場合には

・社長の鶴の一声で決まる

・社内で実績のある社員の意向に沿う

・創業者など実質的なオーナーが判断する

といったケースも少なくありません。


しかしながら、会社を取り巻く経済環境が大きく変わっており

・過去の成功体験がそのままでは通用しない

・新しい技術やツールがいろいろと生まれている

・消費者自身も多くの情報を持っている

ことから、会社の中で上位にいる人の判断が必ずしも正しいとは限りません。

このため、最終的には社長の判断に従うにしても、「判断のベースとなった根拠は何か」を記録として残すことをお勧めします。


仮に500万円を投資する事業であれば

・500万円はいつ頃回収できるのか

・500万円の投資で、いつまでにいくらの利益を見込んでいるのか

・仮に計画通りに進まない場合、資金繰りへの影響は大丈夫か etc.

といったことを記録として残し、後で検証する習慣をつけるという感じです。


500万円を高いと感じるかどうかは人によって、また会社によって違います。

しかしながら、法人である会社としては、500万円投資して、1,000万円になる事業であれば、選択肢の一つとしてやらないということはあり得ません。


不確実性の高い時代にあっては、事前に想定した通りにモノゴトが進まないのは当たり前になっています。

その際、大切なことは

何を根拠に判断したかを明確にする
 ↓
結果を踏まえて判断の質を上げる

という流れを作ることです。


結果として、たまたま上手くいったという状況なら、次に投資金額を500万円から1,000万円に増やした際に△2,000万円の損失につながるかもしれません。

一方で、仮に思ったような成果が得られなかったとしても、「仮説を立てた際の前提条件の何が違っていたのか」を分析することで、その教訓を次のプロジェクトに活かすことができます。


なお、根拠を基に仮説を立てる際には「できるだけ数字を使う」とともに、「最終的な決裁者が結論を出すにあたって感じていることも記録する」よう努めましょう。

なぜなら、人は

・焦っている

・追い詰められている

・怒っている

といったように冷静さに欠けている際はえてして判断を間違えるからです。


例えば、社長の考えた事業に社員が反対した際、社長が社員の意見に耳を傾けずに「黙って俺の言う通りにしろ!」といった態度に出てしまうと、本来ならきちんと考慮すべきリスクを見落としてしまう恐れもあります。

前述のご相談のあった案件も、意見の異なるお二人の役員の間で感情的なすれ違いもあるように感じたので、「客観的な第三者に意見を聞いてみる」ことも解決策の一つであることをアドバイスさせていただきました。


経営判断を行うにあたっては「熱い思い」&「冷静な思考」の両方が必要。

数字という勘定を整えるには、自分の感情を整えることも必要不可欠です。

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