ミセルチカラの磨き方
孤独は会話でなく対話で癒す〜1on1が機能しない本当の理由〜
心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。
1日前と気温が10度以上違うっていうのは、まだ暑さに慣れていない身体にはこたえますね。
5月から真夏日、猛暑日っていうのも、私達が知っている「季節感」からズレていると感じてしまいます。
さて今日は、「感じ方のズレ」というものが、深刻な悩みにもなるということを考えたいと思います。
先日、こんなネット記事に目が留まりました。
「企業に勤める正社員で孤独や孤立を感じている年代は20代が最多だった」
これは野村総合研究所が実施した調査で判明したこと。
企業勤務の正社員(20~60代の男女1648人対象)が対象で全体の4割程度が孤独を感じると回答したそう。
注目すべきは年代別。20代が約45%と最も高くて、このうち約3割の人が「抱える孤独が深刻」と答えたとありました。
この結果を見て、どう思われますか?
あなたが経営者であったら、放置できない問題です。
従業員とのコミュニケーションを促進するべく、企業として取り組みをしているところもあります。
この調査での企業の取り組みでは、「飲み会や食事会」が約半数、「座談会」や「運動会」というものも。
取り組もうとしていることは良いとしても、企業側の対応と「孤独」を感じている従業員との間にめちゃくちゃズレがあるんです。飲み会や食事会といったこの手の会には、「会社から補助金の支給があったら参加する」と答えた人がナント70%もいたそうですから。
言い方は悪いですけれど、「お金をくれるなら参加してもいいですけど」ということですよね。つまり、企業側が良いと思っているほどには、まったく「孤独感を解消する手段」になっていないわけです。
では、「孤独」を感じている20代の正社員は何を望んでいるのか?
50%以上が「カフェスペースなどでの対話」に効果があると答えたそうです。
「対話」です。
食事会や飲み会でのコミュニケーションは、「会話」です。単に情報交換だったり、上司の自慢話というのもあるかもしれません。
でも、「対話」は違います。
まず、その人の意見や考えを深く掘り下げ、理解を深め合うことが目的です。仕事であれば、明確な目的を共有して話し合うこともあると思います。
「それなら、対話しています!」という経営者もいるはずです。
そう、「1on1」をやっている企業もあるからです。
でも、多くの「1on1」は、1対1で話をしているだけで対話をしていません。
やっているのは、単なる「面談」です。問題や課題を聞きだして、アドバイスをするだけ。自論を展開して、指導することもよくあります。
「その人の意見や考えを深く掘り下げる」なんてことを、まったく意識していないのに、対話していると思っているのは大きな勘違い…これもズレです。
では、なぜそうなるのか?
経営者にしろ、上司にしろ、「考え方や捉え方を深く掘り下げる」対話をしてもらったことがないからです。
本当の意味での「対話」を経験していないので、どういうものかが分からないんだと思います。
「知らないからできない」というのも問題ではありますが、従業員との間の「ズレ」が生まれる要因になることは容易に想像できます。
「孤立」は置かれている状況から生まれるものですが、「孤独」は感じるものです。
「抱える孤独が深刻」というのは感情が動いている証拠。だから、決まった方法で解決できるものではないということです。
先の調査では、「特に実施していない」と回答した企業が4割近くもあったそうですが、食事会や飲み会の開催を考える前に「ズレ」に気づくための本当の「対話」を経験した方がいいと思います。
若手社員の離職対策にも有効ですから。
それでは、今日も1日お元気で。
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