ミセルチカラの磨き方
「見られる自分」を意識する力:ミスタープロ野球長嶋茂雄さんに学ぶ自己認識
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
野球界のスーパースター長嶋茂雄さんがお亡くなりになりました。
私は関西出身だったこともあり、阪神ファン。いわゆるアンチ巨人だったのですが、長嶋さんには球団の垣根を超えて人を引きつける魅力がありました。
その理由の一つが、「人から自分はどう見られるか」を常に意識されていたことにあります。
三振しても絵になるよう、ヘルメットは少し大きめのものを被る
→空振りして三振した際、ヘルメットが落ちる
→フルスイングしていることが観客にも伝わる
守備でも観客を喜ばせたい
→歌舞伎の所作を真似たとも言われるスローイング
→華麗な守備で観客を満足させる
天才肌と周囲から見られている
→人前ではあえて練習する姿を見せない
→影で素振りを行うなど練習を積んで結果を残す
私のような凡人の場合は「人から自分はどう見られるか」を意識しすぎると、他人の評価に振り回されることがあります。
しかしながら、「野球は人生そのもの」と断言される長嶋さんにとっては、天職である野球と向き合う中で、他者の目を意識することがより大きな成果につながったのではないでしょうか。
これを自己認識との関連づけて考えると、長嶋さんの場合は、理想的な成長の姿になります。
自己認識には
- 内面的自己認識:自分が自分をどう認識するか
- 外面的自己認識:他者が自分をどう認識するか
に分かれます。
この両者はどちらか一方が強ければ良いというものではありません。
自分自身は「自分は優秀な人間だ」と認識していても、周囲から「あの人は仕事ができない」と思われていたら、収入にも影響が出ます。
逆に他人からは「あの人はスゴイなぁ」と見られているのに、自分では「自分は何のとりえもない」と捉えていたら、自分で可能性を低めている恐れもあります。
つまり、内面的自己認識と外面的自己認識はバランスが取れていることがポイントで、両者を上手く活かしながら毎日を過ごすことで、その人の成長につながり、人を巻き込むことにもつながります。
この点から言えば、長嶋さんの場合は
- 内面的自己認識:野球は自分にとって人生そのもの
- 外面的自己認識:大好きな野球でファンにも喜んでもらいたい
という相乗効果があって、ミスタージャイアンツ、ミスタープロ野球として多くの人を魅了しました。
そして、野球界から離れ、ご病気で身体が一部不自由になった際、リハビリの姿を報道陣にも見せたことも
- 内面的自己認識:身体が不自由になっても自分は自分である
- 外面的自己認識:いまの自分の姿を見せることで勇気づけられる人がいる
- にもつながっているのではないかと考えています。
中味が空っぽなのに、外からの評価を気にして見栄を張っても長続きしません。見る人が見れば、すぐに見破られるし、何よりも、自分自身が気持ち的に苦しくなります。
一方、人から大きな期待を掛けられて、「自分はそんな器ではない」と感じていても、「その期待に応えよう」と努力を重ねることで、自分の器もだんだん大きくなります。
誰もが長嶋さんのようなスーパースターになれる訳ではありません。しかしながら
- 内面的自己認識:自分は何がやりたくて、どんなことができるのか
- 外面的自己認識:他者から自分はどのように見られており、自分はどう見られたいのか
が自分の中で腹落ちできたら、両者のバランスを取りながら、「何を」「どうする」という行動の質が自然と上がってきます。
長嶋さんが現役選手を引退されたのは私が小学校6年生の時。このため、私は晩年の選手時代しか知らず、長嶋選手というよりは長嶋監督という印象の方が強いです。
しかしながら、選手時代、監督時代、そして、野球界から離れた後も、多くの人を魅了し、「熱い男」の印象を強烈に残されたことの背景には自己認識に基づいた常しなえの一貫性を強く感じます。
ご冥福をお祈り申し上げます。
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