ミセルチカラの磨き方
退職代行の是非より大事なこと―「決断の質」が人生を左右する理由
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
G Wが終わって、また退職代行を利用した新入社員の退職が増えているというニュースを目にしました。
まぁ昔から「5月病」と呼ばれるものはあったし、ひどい会社に我慢してしがみつくのは良いことだとは思いません。
しかしながら、自覚して置かなければならないのは
- 1ヵ月で見切りをつけるような会社に入ると決めたのは自分であること
- 入社1ヵ月で会社を辞める際に退職代行を利用したという事実は消せないこと
です。
退職代行を使う理由の一つは、「会社に行ってわざわざ説明するのは面倒くさい」ということです。そして、退職代行は、目先の面倒くさいことをお金を使って回避できるというメリットがあります。
けれども、物ごとには必ずメリットがあれば、デメリットがあります。
経営者の立場に立ってみれば、同じ1ヵ月で会社を退職した人が応募に来た際、能力的に差がないなら
Aさん:自分で会社に説明して退職した
Bさん:退職代行を利用して退職した
なら、BさんよりもAさんの方が採用される確率が高いです。
何を申し上げたいかと言えば、個人の意思は尊重するし、日本の場合は法律を守っている限り一定の自由は保障されているけれども、自分が下した決断は遅かれ早かれ自分の人生に影響してくるということです。
入社前に説明を受けた内容と違っていたとしても、「あの会社が悪い、自分は悪くない」という考え方では、また同じような騙しにあうかもしれません。
就職活動に関して言えば、会社と応募者の間には圧倒的な情報格差があります。このため、「そんなことは知らなかった」「それは聞いていない」ということがどうしても生じます。けれども、就職活動に限らず、社会に出ると、税金、医療、技術など、情報格差のある分野は無数にあります。
このため、他責思考で「自分は悪くない」と考えていても、実際に損失を被ったり、機会を見逃したりすることは日常茶飯事です。
また、自分の言動に対して他人がどう思うかはコントロールできません。退職代行にしても、何も気にしない人もいれば、「それってどうなの?」と捉える人もいます。
きちんと時間を取って説明すれば、「それってどうなの?」と言う人を説得できるかもしれません。けれども、他人はそこまで人に対して興味・関心を持っていないので、説明を聞く前の段階で、一定のレッテルを貼られる可能性があります。
したがって、何か大きな決断をする際には
- 決断を下すに至るまでの自分の言動を客観的に振り返る
- 決断を下した後で想定される状況をメリット・デメリットに分けてあげてみる
ことがお勧めです。
日頃いろいろな経営者に接していると
- 常に他責思考で「自分は悪くない」と考えて行動する人
- 短絡的に考えて、長期的な効果に関心が薄い人
は会社も上手くいかないことを実感しています。
「生殺与奪の権を他人に握らせるな」は人気漫画「鬼滅の刃」で出てきた名言ですが、後悔のない人生を送りたいなら、「他責思考をささっと捨て、長期的な効果も考えて出した決断の結果はしっかり受け止める」気構えが求められるのではないでしょうか。
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