ミセルチカラの磨き方

2021/08/13

言い出しっぺにその仕事の責任を負わせることの功罪

カテゴリー :マネジメント

社長が「現場で起きている問題点をできるだけ早い段階で把握して、しかるべき手を打ちたい」とお考えなら、言い出しっぺにその責任を負わせずに「実行責任を伴なわない無責任な提案」を奨励しましょう。

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ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。

会社でよくあるのが「言い出しっぺがその仕事をやらされる」というケース。

社員が「これはやり方を変えた方がいいと思います」と何かしらの改善提案を出すと、「じゃぁ、それキミやって!」という具合に、「提案者=実行責任者」となるケースです。

この場合、その提案を出した社員は「必ずしもその提案を自らやりたい訳ではない」という点に気をつける必要があります。


会社の中で「提案者=実行責任者」という認識ができてしまうと、大半の社員は「余計な仕事が増えるから、これからは下手に提案をするのは止めよう」と考えます。

すると

業務の改善点に気がついても見て見ぬふりする
 ↓
会社として改善すべき事項が埋もれてしまう
 ↓
やがて、大きなトラブルが発生する

という流れが生まれます。


仕事の範囲が広がり、社員数が増えてくると、社長一人ですべての仕事を細かく把握することは難しくなります。その際、現場で起きている小さな問題点を早い段階で、どうやって見つけるかが鍵となります。

この場合、業務改善につながる提案を社員から提出させる仕組みがあっても、「提案者=実行責任者」という認識が定着していると、仕組みはあっても機能しない恐れがあります。


中には、改善提案を出すことを社員の目標とする会社もあります。

しかしながら、社員は

  • 改善提案を出すことによるメリット
  • 改善提案を出さないことによるメリット

を勘案して、後者の方が大きいと感じたら、「取りあえず差し障りのない提案だけ出して今期のノルマである3件だけはクリアしよう」という行動になりがち。


もし、社長が「現場で起きている問題点をできるだけ早い段階で把握して、しかるべき手を打ちたい」と考えておられるなら、「実行責任を伴なわない、無責任な提案を奨励する」ことがお勧めです。

 

私のような外部の人間が会社に入り込んでいろいろとヒアリングした際、「社内の人がまったく把握していない新たな課題が見つかる」というケースはまれです。実際には現場の社員が「これは何かおかしいと思うのですが」「本当はこのやり方を変えた方が良いと思います」と気づいておられます。

けれども、いろいろな理由があって、会社が取り組むべき課題が手付かずのまま放置されていることがほとんどです。

そして、最初のうちは、いろいろ疑問を感じても、

課題が放置されている状況が長く続く
 ↓
疑問に感じたことも常態化することでそのうち疑問を感じなくなる
 ↓
組織風土として定着してしまう

ことになります。


仕事で情報を扱う場合

  • 情報の収集
  • 情報の分析
  • 情報の活用

を分けて考える必要があります。


社長としては一人の社員に「情報の収集→分析→活用」を行うことを期待するので、改善案についても「提案者=実行責任者」と指名したくなる気持ちはよく分かります。

また、理想としては、すべての社員が自ら改善点を見つけて、自立的にその改善に取り組むことが理想です。

けれども、組織運営全体で考えた場合は

実行責任を伴なわない、無責任な提案を奨励する
 ↓
その提案に基づく実行は別の人を基本に対応する

ことがかえって効果が大きいように感じます。


なお、社員のマネジメントに関しても、自分の「感情→思考→行動」を知っておくことはとても役に立ちます。本気で経営改革を目指すなら、「会社の成長における4つのステップ」もご参照ください。

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