ミセルチカラの磨き方

2026/06/25

「価値を伝える」が価値を見失わせる

カテゴリー :マーケティング

心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。

「価値を伝える」が当たり前になった今、本当に伝えるべき価値とは何でしょうか。機能価値の説明では見えてこない、人が「また買いたい」「応援したい」と感じる理由について考えてみました。

サッカーワールドカップも始まりました。

サムライブルーの活躍に心躍らせている方もたくさんいると思います。

明日の第3戦は、本田選手が伝える実況解説と共に楽しみです。

 

さて、今は「価値を伝える」ということを普通に言われるようになりました。

10年程前には、「機能価値」はまだしも、「感情価値」は「何それ?」というかんじでしたから、少しは浸透したと言えるのかもしれません。

 

でも今は、「価値を伝える」がまるで流行語のようになったことで、余計に分からなくなっている人も多いのではないかと思っています。むしろ「逆行」して機能価値だけに偏っているようにも見えます。

なぜなら、世の中で言われている「価値を伝える」の多くは、実際には「価値だと思っているものを説明する」になっているから。

 

本当なら価値を伝える以前に、「価値って何だろう?」です。価値がどこに存在しているのかを見つけないといけません。

でも、商品の良さを伝える、商品の特徴を伝える、こだわりを伝えるということに力を注いでいるんじゃないでしょうか?

言葉を使って、一生懸命に説明していないでしょうか…機能価値を。

 

そして最近の「機能価値帰り」は、AIの影響も少なからずあると思います。

AIは機能価値を説明するのが得意です。

比較も得意だし、要約も得意。

AIに「価値を考えて」と言おうものなら

余計に説明できるものばかりが増えてしまいます。

 

でも、

「なぜその商品を待つのか」

「なぜまたそのサービスを受けたいのか」

「なぜその人を応援するのか」

「なぜその会社を信頼するのか」

というのは、説明を集めても出てこない。

だからこそ、「価値って何だろう?」に頭をひねらないといけません。

 

つい最近のことです。

我が家の常備品であるナッツの購入先を変えました。(ナッツは毎朝食べています!)

今まで買っていたところで販売中止になったからです。

 

新しく購入を決めたところは、サイト内もとても見やすいですし、おいしさや産地、こだわりの製法といった機能価値もしっかり分かります。

ただ、それだけではなくて、使う人のことを考えています。使いやすさ、分かりやすさはもちろんのこと、ストレスなく楽しんで買い物をしてもらいたいという店主の気持が感じられます。

そして、良い働きをしているのが店主のおじちゃんキャラクター。店主のキャラ全面押しには、好き嫌いがあるとは思いますが、サイト内のガイド役をしっかり担っていますから、目に留まりますし笑えます。

 

注文品が届いた箱には、例のおじちゃんキャラのガムテープです。

「森ニモマケズ」「水ニモマケズ」「西に東にお届けにまいります」「道に迷ったり」「ハプニングにもめげず」という言葉と共におじちゃんの姿。最後は「まごこころを込めてお届けにまいりました!」ですから、思わず笑ってしまいました。

でも、商品がお客様の手元に届く最後の瞬間まで考えているのかとちょっと感動しました。

面白さの中に、仕事に対する自信と誇りとお客様への想い。それをちゃんと価値として伝えているわけです。

 

価値は言葉にして伝えないと分からない

価値は言葉にしないと伝わらない

私はずっと言い続けていますが、それが「価値を分かりやく説明する」になっていたとしたら、それこそ「価値が伝わっていない」ということになります。

 

価値は、説明の中にあるわけではありません。

その商品やサービスの向こう側にある想い。

どんな景色を見ているのか。

誰のために、どんな気持ちで届けているのか。

そういうものがにじみ出たときに、人は「また買いたい」「また会いたい」「応援したい」と感じるのではないでしょうか。

 

価値を伝えるとは、説明を増やすことではなく、その奥にある心意気を形にすること

ナッツ屋のおじちゃんが見せてくれました。

それでは、今日も1日お元気で。

★関連する記事は「機能価値・感情価値のその先へ─本当に伝わるビジネスのつくり方」
機能価値・感情価値のその先へ─本当に伝わるビジネスのつくり方
「内側からの言葉」というものは、商品やサービス、あなたの想いまで本当に伝わるビジネスにしてくれるものです。

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