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新市場開拓で売上を伸ばす方法|顧客の声から商品の価値を見つける

新市場開拓で売上を伸ばすために、必ずしも新しい商品を開発する必要はありません。いまある商品でも、これまでとは異なる顧客や市場に届けることで、新たな売上につながる可能性があります。
ただし、市場が変われば、顧客が抱える課題や商品に期待する効果も変わります。従来と同じ営業資料やアピール方法を使い続けていると、本来評価されるはずの商品の価値が伝わらず、販路開拓のチャンスを逃しかねません。
では、既存商品を新しい市場で売るには、何を調べ、商品の見せ方をどのように変えればよいのでしょうか。
その答えを見つけるうえで重要なのが、実際に商品を購入した顧客の声です。今回は、顧客へのヒアリングを通じて商品の新たな価値を発見し、一度の売上を次の売上につなげるための具体的な方法を解説します。
既存商品でも新市場を開拓できる
新しい売上をつくろうとすると、多くの経営者は新商品や新サービスの開発を考えます。しかし、新しい市場を開拓するために、必ずしも商品そのものを一から作り直す必要はありません。
いまある商品でも、これまでとは違う顧客に届けることで、新たな需要が見つかる可能性があります。
先日も、これまで主に子供向けに提供していた商品が、大人向けにも売れる可能性が出てきたケースがありました。
もともと大人でも使える品質や機能を備えていた商品でしたが、これまでは子供向けの商品として販売していたため、会社の関心も次のような点に集中していました。
・子供が興味を持ってくれるか
・子供にとって使いやすいか
・実際にお金を払う親が納得する商品か
ところが、大人向けの市場に展開する場合は、これまでとは違う視点が必要になります。
市場が変われば商品の価値も変わる
同じ商品であっても、誰が使うかによって、購入する目的や評価されるポイントは変わります。
子供と大人では、商品を使う目的も違えば、関心を持つ内容も違います。また、個人向けに販売する場合と、企業向けに販売する場合でも、購入を決める基準は異なります。
子供向けの商品であれば、楽しさや分かりやすさ、使いやすさが重視されるかもしれません。
一方、大人や企業が購入する場合は、仕事上の課題を解決できるか、費用に見合う効果があるか、継続的に活用できるかといった点が重視されます。
このため、新しい市場に商品を販売するときは、従来と同じ見せ方や説明を使い続けるのではなく、相手に合わせて伝える内容を変える必要があります。
会社が伝えたい強みと顧客が感じる価値は違う
自社商品には、会社としてアピールしたい特徴があります。また、これまでの顧客から高く評価されてきた機能やサービスもあるでしょう。
しかし、市場や対象となる顧客が変わると、評価されるポイントも変わります。
たとえば、会社が自慢したい特徴にはほとんど関心を持たれず、自社では当たり前だと思っていた内容が高く評価されることがあります。
つまり、商品の強みは、会社だけで決めるものではありません。顧客がどのような課題を解決できたのか、商品を使って何が変わったのかによって、その市場における商品の価値が決まります。
新市場の顧客に聞くべき6つの質問
新しい顧客に商品を買ってもらえたときは、その一件を単発の売上で終わらせないことが重要です。
特に、これまでとは異なる対象から注文が入った場合は、商品を購入した理由や使用後の変化を、できるだけ早く聞いてみましょう。
今回、クライアントさんには、次の6つの項目をリサーチするようお伝えしました。
- 購入前にどのような課題があったのか
- 商品にどのような効果を期待していたのか
- 商品を買って何が一番良かったのか
- 商品を買った結果、課題は解決できたのか
- 商品をもっと良くするために何があったら良いか
- この商品を誰に勧めたいか
これらの質問を通じて、会社側の想像だけでは分からなかった購入理由や、新たな訴求ポイントが見えてきます。
購入前の課題と期待を確認する
最初に確認したいのは、商品を買う前の状況です。
具体的には、次の2点を聞きます。
- どのような課題を抱えていたのか
- 商品にどのような効果を期待していたのか
顧客が抱えていた課題が分かれば、その商品がどのような人や企業に必要とされるのかが見えてきます。また、購入前に期待していた効果を知ることで、顧客が商品説明のどこに関心を持ったのかも分かります。
これは、今後の営業資料やホームページ、広告の内容を見直す際の重要な情報になります。
購入後に起きた変化を確認する
次に確認したいのは、商品を買った後の変化です。
- 商品を買って何が一番良かったのか
- 商品を買った結果、課題は解決できたのか
商品にどれだけ多くの機能があっても、顧客が高く評価するポイントは一つか二つに絞られることがあります。その評価されたポイントこそ、新しい市場で商品を販売する際の有力な訴求材料です。
また、課題がどの程度解決したのかを具体的に確認することで、商品の導入効果を事例として整理できます。
単に「良い商品です」と伝えるよりも、購入前と購入後の変化を示した方が、商品の価値は伝わりやすくなります。
改善点と紹介先を確認する
顧客が商品におおむね満足しているようであれば、今後に向けた質問も加えましょう。
- 商品をもっと良くするために何があったら良いか
- この商品を誰に勧めたいか
改善点を聞くことで、商品を新市場に合わせるために必要な機能やサービスが分かります。
大がかりな商品開発を行わなくても、説明方法や付属資料、サポート内容を少し変えるだけで、顧客満足度が上がる場合もあります。また、「誰に勧めたいか」という質問は、新たな販売先を探すヒントになります。
顧客の回答から、会社側が想定していなかった業種や職種、利用場面が見つかることもあります。
営業資料の使い回しが機会損失を生む
市場や対象先が変わっているのに、同じ営業資料やデータを使い続けている会社は少なくありません。しかし、従来の顧客に伝わっていた説明が、新しい顧客にも同じように伝わるとは限りません。
子供向けの商品を企業向けに提案するのであれば、楽しさや使いやすさだけでなく、業務上の効果や導入するメリットを示す必要があります。
個人向けの商品を法人向けに販売する場合も、購入者本人の満足だけではなく、企業として導入する理由を説明しなければなりません。
市場が変われば、次の内容も見直す必要があります。
- 商品の紹介文
- 営業資料の構成
- ホームページの説明
- 導入事例
- 価格の見せ方
- 顧客に約束する成果
同じ商品を販売する場合でも、相手の課題に合わせて伝え方を変えることが、新市場開拓の成果を左右します。
中小企業は顧客の声をリサーチに活用する
大企業であれば、多額の予算をかけて市場調査やアンケートを実施できます。一方、中小企業の場合は、リサーチに多くのお金と時間をかけるのが難しいこともあります。
だからこそ、実際に商品を買ってくれた顧客の声を活用することが大切です。
特に、これまでとは異なる顧客から初めて注文が入ったときは、新市場への入口が見つかった可能性があります。そのタイミングで顧客に話を聞けば、次のような情報を得られます。
- なぜ自社の商品を選んだのか
- 他の商品と何を比較したのか
- どの説明が購入の決め手になったのか
- 実際に使ってどのような変化があったのか
- ほかにどのような人が必要としているのか
こうした情報は、机上で考える市場調査よりも具体的で、次の営業活動にすぐ生かせます。
一度の売上を次の売上につなげる
新しい市場で商品が一つ売れたとしても、それだけで新市場開拓に成功したとは言えません。重要なのは、その売上から得た情報を、次の売上につなげられるかどうかです。
顧客の声を聞いた後は、次のような行動に反映させる必要があります。
- 商品の訴求ポイントを見直す
- 営業資料を書き換える
- ホームページの説明を修正する
- 顧客の活用事例を掲載する
- 同じ課題を抱える見込み客を探す
- 商品やサービスの改善に取り組む
一件の売上から得た情報を社内で共有し、営業や商品開発に生かすことで、小さな需要を一つの市場へ育てることができます。
新市場開拓では一歩踏み込んで顧客に聞く
新しい顧客に商品が売れたとき、会社としては安心し、そのまま次の業務に移りたくなるかもしれません。しかし、新市場開拓の可能性は、商品が売れた後にこそ見つかります。
- なぜ買ってくれたのか。
- 何を期待していたのか。
- 使った結果、何が変わったのか。
- 誰に勧めたいと思ったのか。
こうした質問に一歩踏み込むことで、自社では気づかなかった商品の価値や、新しい販売先が見えてきます。
小さな芽を大きな花に育てられるかどうかは、顧客の声を聞き、それを次の行動に移せるかどうかにかかっています。
まとめ
良い商品とは、会社が満足する商品ではありません。顧客が抱えている課題を解決し、満足してもらい、その結果として自社にも長く利益をもたらす商品です。
新市場開拓では、既存商品の特徴を一方的に伝えるのではなく、新しい顧客がどこに価値を感じたのかを確認する必要があります。
市場が変われば、商品の見せ方や伝えるポイントも変わります。
これまでとは違う顧客に商品が売れたときは、その売上を単発で終わらせず、購入前と購入後の変化を直接聞いてみましょう。
売って終わりではなく、その売上から学び、次の売上につなげる。その積み重ねが、中小企業の新市場開拓を成功に近づけます。
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