ミセルチカラの磨き方
AIが進化するほど問われる「AIとの向き合い方」
心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。

さすがにこのまま涼しくなるわけがないか…と思いつつも、再びの暑さには「うゎ~」というかんじです。
「あつい」のは気候ばかりではなく、こういうのもあります…炎上。
「味の素」が運営する「味の素パーク」の公式Xに投稿された顆粒調味料「ほんだし」を使ったレシピ画像が火をつけてしまったようです。
炎上ポイントは、画像内の商品ラベルや文字の一部が崩れたままだったこと。
実写写真の明るさや背景をAIで変更した結果らしいのですが、簡単に言えば「AIを使った画像を確認しなかった」というだけのことです。
会社は確認不足を謝罪し、再発防止に努めるとコメントしました。でも、これは単なる「技術的なミス」に留まりません。
「ほんだし」は発売から56年。誰もが知る調味料として認知され、なおかつ多くの家庭で愛用されているものです。
その大事な自社製品、何て雑な扱い方をしているんでしょうか。
そう感じた人たちがいたからこそ、
「自社製品なら写真を撮ればいい」
「崩れたまま公開して何も思わなかったのか」
と批判が相次ぎ炎上することになったわけです。
確かにAIは、人が手を動かすよりも早く、見映えのよいものを作ってくれます。
だから、AIを使って「早く」を担ってもらうこと自体に問題はありません。でも「早く」をAIに求めた結果、失われてしまうものに気づかないこともあります。
AIの使い方として今も多く言われているのは、「AIへの指示の出し方」「良いプロンプトの作り方」「プロットをきちんと作って渡す」ということです。
文章の作成であっても、画像の作成であっても「指示の仕方」によって、出てくるものが変わるからという前提です。
でも、今言われていることを、AIはどんどん吸収していきます。
人間が細かく構造化して渡さなくても、会話の中から意図や文脈を拾って形にする方向へ、いくらでも進んでいけます。
そうなったとき、むしろ問われるのは「依頼技術」ではないと思っています。
AIとの「向き合い方」です。
おすすめされているプロンプトの型に従ってAIに依頼をし、答えを求めるとします。
AIは一瞬で、整理できます。分析もできます。
言語化だってできますし、タイトルをつけるのもお手のものです。
そしてものすごく見映えのいい形にもできる。
「つまり〇〇ですね」「3つに整理すると~」「では具体策は~」とAIに答えられたら、人間側は「おお、優秀な答えが出た」と受け取れてしまいます。
間違っていないし、むしろ正しかったりもするからです。
今回炎上した「ほんだし」を使ったレシピ画像も、きちんと指示を出して作ったものだと想像できます。
ぱっと見の間違いはないわけですが、「あれ、なんか変じゃない?」と人間が気づかなかった。気づかないまま、次の「投稿する」という作業に進んでしまいました。
AIによって「雑」になったわけではありません。
もともと見えていなかったものが、AIの「早さ」によって露呈しただけと言えます。
AIで画像を作って投稿した人にしてみれば、時短で仕事を終わらせたくらいのこと。悪気はなかったと思います。
でも、結果的に消費者から「自社製品に対する愛情がない」と受け取られ、長年かけて築き上げてきたブランドにも傷をつけることになりました。
くしくも先週のブログの最後に私はこう書いています。
「答えを急げば、早く次へ進むことはできます。でも、その早さと引き換えに、まだ見えていないものが見えなくなることもあります。」
「人と人」の向き合い方に限らず、「人とAI」にも言えること。
AIとの「向き合い方」は、「AIにやらせるのを止める」ことではありません。AIが出してくれた答えを、そのまま次の作業へ渡していくのでもありません。
「これでいいのかな」
「何か見落としていないかな」
一緒に立ち止まって考えることです。
AIがどんなに優秀になっても、その先にいる人や、そこにあるものまで含めて見るのは、人間の役割です。
AIに答えを出してもらうのではなく、AIと一緒に、そこにある景色を見る。
私は、それがこれからのAIとの「向き合い方」だと思っています。
それでは、今日も1日お元気で。
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