ミセルチカラの磨き方
新しいものを生み出すために必要な「問いの順番」
心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。

自然現象に振り回された後には、またまた厳しい暑さが戻ってきました。体調を崩しやすいので、お気を付けください。
事業を続けていれば、何か新しい商品を考えるとき、新しいサービスを考えるときが必ずあると思います。
「こういうのはどうですか?」
「こういうのはおもしろくないですか?」
「こんなことできそうじゃないですか?」
と誰かが言った瞬間、こんな場面に遭遇したことはありませんか?
「で、誰が買うの?」
「採算取れるの?」
「そんなの実現できる?」
新しい商品やサービスを事業にするのであれば、全部、正しい「問い」です。
でも、「これはどう?」と言っている側と「誰が買うの?」と言っている側に大きな違いがあることにお気づきでしょうか?
見ている「景色」が違います。
誰かが「これ、おもしろくない?」と言っているとき、その人にとっては、まだ可能性の景色を見ている時間です。
そこへ「誰が買うの?」を入れると、いきなり評価・実現性の景色へ移されてしまいます。
「ターゲットは?」
「誰がお金払うの?」
「市場規模は?」
「既存商品との差別化は?」
「採算取れるの?」
というのは、全部、事業としては必要なのですが、それは次の景色です。
「正しいことを言ってるのに、なにがダメなの?」と思われるかもしれませんが、正しいからこそ厄介なんです。
「誰が買うの?」に答えられないことに対して問いを投げかけるには、それ相応の根拠があると思います。
でも、まだ生まれたばかりの、「なんかこれ、おもしろそう」に対して完成品と同じ問いをぶつけたら、育つ前に消えてしまうと思いませんか?
しかも「誰が買うの?」と言った本人は「潰した」なんて思わない。
「現実的な指摘をしただけ」
「事業なんだから当然」
「そこまで考えて提案してよ」
となるのではありませんか?
するとアイディアを出す側は学習します。
「思いつきの段階では言わない方がいい」
以前、ある企業でこんな研修をしたことがあります。
「お金がかかるから無理」
「実現できない」
「会社では通らない」
という制約を全部取っ払って、「ただ面白い」商品を考えてもらいました。すると、奇想天外なものが次々と出てきたんです。
これは、アイディアを出すための方法でも、「自由な発想を大切にしましょう」ということでもありません。可能性の景色を一緒に見るということです。
そして、「同じ景色を見る」「みんなの景色を揃える」中で、こんな問いが口々に出てきました。
「へえ、どこがおもしろいと思った?」
「それって、こんなこともできる?」
「それが実現したらどうなる?」
「なんでこれ思いついたの?」
新しいものを生み出すために必要なのは、正しい問いを持たないことではありません。その問いを出す「順番」を間違えないことです。
なぜ「順番」が大事かというなら、景色には「段階」があるから。
- 発見する景色
- 広げる景色
- 形にする景色
- 成立するか検証する景色
- 届ける景色
Aさんは「おもしろい」を見ている。
Bさんは「採算」を見ている。
Cさんは「上司が認めるか」を見ている。
Dさんは「実現可能性」を見ている。
誰かが正しくて、誰かが間違っているということではありません。あえて言うなら、みんな正しい。
でも、それぞれが違う景色の正論を持ち込むとことで、かみ合わなくなります。
「相手が今見ている景色を一緒に見る」が必要なのは、優しくするためでも、共感してもらうためでもありません。まだ存在していないものを、一緒に生み出すためにも必要だということです。
「誰が買うの?」は大切な問いです。でも、「これ、おもしろくない?」のすぐ後じゃなくてもいいんです。
答えを急げば、早く次へ進むことはできます。でも、その早さと引き換えに、まだ見えていないものが見えなくなることもあります。
あなたも、その人が今見つけた景色に、一緒に入ってみてください。そして、そこで一緒に景色を広げてみてください。
それでは、今日も1日お元気で。
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発想を飛ばす際は、先に理想とする状態を具体的な言葉にし、そこから逆算して具体的な項目を考える。
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