ミセルチカラの磨き方
「皮算用なくして利益なし」計算式で見える化する経営戦略
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
今月あるクライアントさんに取り組んでいただいている課題は
目標とする利益額を上げるために、どういう商品構成にするか
を考えてくださいということ。
例えば、目標とする利益を毎月粗利で400万円とした場合。
販売する商品の粗利率をいずれも40%とすると
商品単価50,000円×200個×40%=4,000,000円
商品単価500,000円×20個×40%=4,000,000円
商品単価5,000,000円×2個×40%=4,000,000円
となります。
いずれの場合も、目標をクリアできるので、正解です。ただ、実際問題としては単価の違う商品を組み合わせて
商品単価50,000円×50個×40%=1,000,000円
商品単価500,000円×5個×40%=1,000,000円
商品単価5,000,000円×1個×40%=2,000,000円
→合計で4,000,000円
といったようになるかと思います。
これらはあくまですごく単純化した場合ですが、まずは取らぬ狸の皮算用でも、経営者が「これなら達成できそうかも」とイメージできることがポイントです。
もし、イメージできたら
- 単価50,000円の商品は主にインターネットで見込み客を集める。
- その中で10人に1人は単価500,000円の商品も買ってもらう。
- その中にはVIPになりそう人が1人ぐらいはいるので、最終的に一番単価の高い商品をセールスする。
といった具体的な道筋も見えてきます。
実際、毎月3〜4回の商談会を定期的にやっておられるクライアントさんは、各商談の前に「今回は売上目標は500万円で、粗利は200万円を目指す」とおおよその数字目標を立てて、ほぼそれに近い数字や、時にはそれを上回る実績を上げておられます。
何が申し上げたいかと言えば、「皮算用なくして、目標数字の達成なし」ということ。つまり、適当に商品を並べて、とにかく一生懸命頑張るでは、目標の売上や利益を継続的にクリアすることはできないということです。
自社の商品が世界的にも珍しく、当社からでしか購入できないというなら、話は別です。けれども、多くの場合は、似たような商品は他社でも購入できるし、機能の違いはこちらが思っているほど、お客様には伝わっていません。
このため、達成したい数字目標があるなら、
- どういう商品構成にするのか
- その商品の価格設定はどうするのか
- どのように商品を見せる&魅せるのか
- どういう方法で商品の存在を知ってもらうのか
- 売り方が決まった際、最終的な損益は確保できるのか
等を予め想定した上で、愚直に試行錯誤を繰り返す必要があります。
時には神風が吹いて、大きく収益が改善することもあります。しかしながら、神風が吹くかどうかはまさに神のみぞ知ることなので、常にあてにはできません。
あてにできるのは、経営者自らの地道な実践と社員や取引先など関係先の協力の深さです。
商品の組合せや価格設定にも正解はありません。このため、まずは「これならいけそうだ」という案を提案して、実行する。上手くいかなければ、いろいろと変えながら、自分の決断を正解にしていくしかありません。
その際、ざっくりでも、計算式を作って指標を作ることは有効です。特に前述のような式を作っていれば、社員にも説明できるし、関係先からもアドバイスや意見をもらえやすくなります。
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