ミセルチカラの磨き方
数字だけでは会社は伸びない|「勘定」と「感情」を整える経営の極意
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
資金繰りや利益の数字を追いかけても、気持ちが伴わず行動に移せないことはありませんか?
中小企業の経営者は一国一城の主。私自身もそうなのですが、基本的には今までのやり方や考え方をなかなか変えようとはしません。
その際、変化を促すためのアプローチとしては、「勘定」からと「感情」からの二通りがあります。
「勘定」からのアプローチとは、いわば、数字で未来を示すこと。
- プランA:100万円の費用がかかるが、売上高は1,000万円増える
- プランB:費用は50万円に抑えられるが、売上高は増えても300万円に留まる
といったように数字の見通しを出すことで、
「今回は思い切って100万円を投資しよう」
といったように、行動を変えることがあります。
もちろん、計画段階では
「そうは言っても、実際にその通りになるかどうかは分からないし」
と慎重になる人もいれば、
「費用対効果が高いなら、プランAにしよう」
と即断される人もおられます。
いずれにせよ、経営者は「会社がどうやったらより儲かるのか」を常に考えているので、「勘定」からのアプローチは有効です。
一方で、「感情」からのアプローチ。
数字を使って合理的な見通しが出ているにも関わらず、なかなか行動を変えない経営者もおられます。
この場合、「頭では分かっても、なんだかしっくり来ない」という感じで、定例の打ち合わせで、次回までのアクションプランが決まっても、1カ月後の打ち合わせの際、「忙しくて、やっていません」となることが多いです。
一方、このような経営者も、心に火がついてやる気になったり、お尻に火がついて焦りが出たりすると、行動を変えることがあります。
ある経営者の方は取引銀行の担当者に言われた一言が発奮材料になって、営業活動を加速。前期の決算では大幅な増収増益の結果を残されました。また、別の経営者の方は、社員が主体的に企画した商品が正式に形になった際、「これなら売れるかも」と今までの考え方を変えて、早速トップセールスで新商品をまとめて販売することに成功されました。
「感情」によるアプローチの場合は、何に感情が動くのかは人によって異なるため、Aさんで上手くいった方法がBさんでは通用しないというケースがあります。
したがって、「これなら必ず上手くいく」という方程式を立てることはできません。しかしながら、ご本人の思考と行動の背景にある感情をベースにしているので、いったん動きが変わると、その動きが加速するという特徴があります。
「勘定」を整えた方が上手くいくのか、「感情」を整えた方が上手くいくのかは、人によって違いますし、同じ人でも状況によって異なります。
理想的なのは、「勘定」的にも合理性があって、「感情」的にもご自身の原動力と一致していること。
数字に追われる状況は精神的にも辛いものがありますが、数字を更なる成長のための指標として使えるようになると、数字を追いかけるのが楽しみになります。そして、当面の資金繰りに問題がないなら、「感情」を整えることで、社内外に共感の輪が広がり、会社の業績はさらに向上します。
経営は「勘定」と「感情」の両輪を整えてこそ、本当に前に進みます。
★ご自身の「感情」を整えて、会社の業績向上につなげたい経営者の方は「こちら」をご覧ください。
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資金繰りが悪化してからお金に向き合うのではなく、お金に関する感性を日頃から磨いて、冷静な経営判断ができる状況を整えよう。
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