ミセルチカラの磨き方

2025/11/20

「考え方の癖」はどこから来るのか─感情と構造の関係

カテゴリー :プロファイリング

心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。

自分の癖は見えにくい。だからこそ構造を見る。

日曜日夜に放送中の「日曜日の初耳学」をご存知でしょうか?

林修さんが様々な分野で活躍している人にインタビューをする番組ですが、今週日曜はP&Gジャパン社長の木葉慎介さんがゲストでした。

 

とっても短い時間の中でおもしろい話がたくさんありましたが、中でも「そう!そう!」と大きく頷いたのは「考え方の癖」という話。

木葉さんの最初の上司がオーストラリア人で、英語ができなかったためにコミュニケーションはメールのやりとりだったそう。

そのうち、この上司の奥にある考え方に目を向けてみると、言葉は分からなくても理解ができるようになっていったという話をされていました。「考え方の癖」を理解することで解決できたというわけです。

 

木葉さんは「考え方の癖」とおっしゃっていましたが、いつも私が繰り返しお伝えしている「思考の癖」ということです。

「思考の癖」の中には考え方や捉え方はもちろんですが、発想の仕方、さらには物事に対する受け取り方も含まれます。そしてそれは人それぞれに違います。

木場さんのお話には相手の考え方の癖が分かるようになった頃に、上司がフランス人に代わったという「オチ」がありましたけれど「考え方の癖」を知ることはビジネスにおいても意味があることがわかります。

 

ここでさらに気づいてほしいのは、相手に「考え方の癖」があるということは、自分にもあるということです。

「自分はいたってシンプルで癖なんかない」と思う人もいるでしょうし、「何か偏ったもの」をイメージする人もいるかと思います。でも「考え方の癖」というのは、「こうなりがち」という傾向です。

 

自分以外の人に対して、「この人はこのように考えがち」「この人はこういうことを気にしがち」というのは繰り返し見ることで分かります。でも、自分の「考え方の癖」というものは分かりにくいものです。

自分にとってはその考え方、その捉え方、その受け止め方が当たり前だからです。無意識のうちにいつも一緒なのです。
 

そして、「考えがち」「捉えがち」「受け止めがち」を決める理由が二つあります。

  1. 「うれしい」「楽しい」「面白い」「心地いい」「誇らしい」…こういう感情を得たいから。
  2. 「悲しい」「辛い」「苦しい」「寂しい」「腹立たしい」…こういう気持ちを避けたいから。

自分には得たい気持ちも、得たくない気持ちもあって、その感情に深く影響されて自分の考え方や捉え方、受け止め方が決まっている。

これがひとそれぞれに必ずある「自分の構造」です。この構造があるから、「考え方の癖」は人によって違うというわけです。

 

そもそも「構造」は、色々なパーツの組み合わせで全体があります。人生におけるパーツを経験や状況、人との関わりとするなら、それぞれ単体としては単純ではないし、複雑に絡み合うことにもなります。

でも、「構造」の中で感情も思考も働いて、「自分」が成り立っているとしたら、その「構造」が自分自身の「生き方の構造」と言えます。

 

相手を理解するために「考え方の癖」を知るというのは最適の方法です。でも、「自分の考え方の癖は分からないけど、他人のなら分かる」というのでは、片手落ちと言うか、不十分と言うか、バランスを欠いていると言えます。

最善の方法は、自分の考え方の癖が分かった上で相手の考え方の癖を理解すること。

その方が効率はいいと思います。誰とも、どんなものとも比べようのない「構造」が自分には備わっているわけですから、相手や状況が変わっても困りません。

 

  • 考え方の癖を手がかりに、自分の構造を理解する。
  • 自分の構造がつかめれば、判断も行動も揺らがなくなる。

それが経営も人生も支える「生き方の構造」です。
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「生き方の構造」を整える

それでは、今日も1日お元気で。

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