ミセルチカラの磨き方

2025/11/06

AIが苦手なもの─それは「あなたの構造」

カテゴリー :プロファイリング

心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。

AIが苦手なもの─それは“あなたの構造”

気がつけば、自宅周辺では木々の葉が赤くなり始めています。特に夕日が当たる時間帯はとってもきれいで、私のお気に入りです。

 

さて、みなさんもこのニュースをご覧になったでしょうか?

米Amazonで14,000人規模の人員削減が行われたというニュース。Amazonは過去最高益を記録しているわけですから、財務状況が理由ではないことは分かります。

当初、人員削減の要因は、人工知能AIの急速な進歩とこれからの発展のためと報道されていました。その後、ここ数年の急速な成長によって組織内に階層ができたり、意思決定のスピードが遅くなったりしたために、「カルチャー」の変化の必要性からの人員削減とも言われていましたけれど…。

 

でも、結局のところ、AIが担えることがどんどん増えているってことです。

突然解雇になった人のインタビュー映像を見ましたが、仕事は「市場分析」です。AIは、その人と同じか、それ以上の仕事ができてしまう。膨大な量の分析だってパパッと一瞬でできるとすると、AIのさらなる開発を強化するのも分かります。

 

AIがここまで発展する前には、自分の好きなこと、できることが、世の中に必要とされることであれば、仕事として選ぶことができました。そして、スキルを磨き、ノウハウを積み重ねていくことで自分の「強み」とすることもできていたわけです。

でも今は、自分が好きなこと、得意なことを選んで仕事に就いたとしても、スキルやノウハウの部分はAIに敵わなくなってきたとも言えます。人にあってAIに無いものは、「実体験」という経験ですが、膨大な情報の学習の積み重ねで、「経験値」があるようになっています。

さらに、「感じる」という本来AIにはない「感情」さえも、「感情」を学習して「感情がある風」で的確に表現をしていますから、人からAIへシフトされる仕事の範囲が、これから先もどんどん広がっていくことは想像できます。

 

AIに仕事を担ってもらうとき、AIを使いこなすのは私達です。だから、AIを上手く使いこなすための「具体的なプロンプト」を学ぶ本も売上を伸ばしているというのも分からなくはない。

でも、私はそれ以上に大事なことがあると思っています。それは、AIの出してくる答えに「違和感」を持てるかどうかということ。

 

AIの答えが、本当に間違っているときもありますから、それを指摘して正しい答えを導くという場合もあるでしょうが、大事なのはそういう時ではありません。いかにも正しい、もっともらしい、素晴らしい答えを出してきたときの「違和感」です。

この「違和感」は、「自分が求めていることとニュアンスが違う」とか、「自分が大事にしていることと違う」とか。「間違っているわけじゃないけど、なんか違う」と言えるのは、AIと自分の「ズレ」を感じているからです。

 

AIが膨大な学習の中から導いた文脈や言葉が自分自身の「感情→思考→行動」に添っていないものであるということ。つまり、自分自身の「構造」に合っていないと言えます。これが「AIと自分の構造とのズレ」です。

この「ズレ」を感じることができるのは、自分の「構造」を把握しているからこそです。「違和感」を持てなかったら、考えも表現もアイディアも、AIを使う人にとって「等しく同じもの」になってしまうことだってあります。

それはとっても恐ろしいし、なんだか気持ちが悪いことだと思いませんか?

 

だからこそ、自分の「構造」を把握しておく必要があるんです。

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生き方の構造 ─「違和感」を力に変える生き方へ


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AIがどれだけ進化しても、あなたの「感情」「経験」「心意気」までは再現できません。正しさに流されず、「自分の構造」で生きる人がこれからの時代を導いていきます

もちろん、「構造のズレ」は、相手がAIに限ってというわけではありませんが、これまでは、人に対してだけ考えて出来ればよかったことでも時代はそれだけではカバーできなくなってしまったということです。

それでは、今日も1日お元気で。

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