ミセルチカラの磨き方
空間は、すべての要素で一つの物語になる
心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。

急に暑さが厳しくなってきた先週末、久しぶりに「乗り鉄の旅」に出かけました。
今回のメインは観光列車「はなあかり」です。
大阪を出発して大津まで、ぐるりと琵琶湖を1周。約5時間をかけてゆったりした時間を楽しむことができます。
「地域の華を列車に集めて、お客様と地域の縁を結ぶ列車」
これが「はなあかり」のコンセプトです。
ホームページを見ると、西日本の様々な地域のとっておきに「あかりを灯し」、お客様と地域の縁を結ぶと書いてありました。
列車の落ち着いた色とデザイン。
内装は地域の特産品が活かされていて特別な空間を演出しています。
女性アテンダントさんの接客は素晴らしく、旅の「心地よさ」を倍増させてくれます。
お弁当もおいしい。景色も最高。
でも、なぜか「なんで?」という気持ちが湧いてきました。
アテンダントの制服はTシャツとパンツにエプロン。
「ヘイ、お待ち!」とでも言うのが似合いそうです。
そう…これではまるで「ラーメンはなあかり」というかんじ。
随所で放送される車掌さんの観光案内。
せっかくの内容も、とぎれとぎれにしか聞こえません。
アテンダントさんのよく聞こえる車内放送と同じ機材を使っているはず。
発声の問題なのか?体調の問題なのか?いずれにしても楽しそうではない。原稿を読まされているかんじだけが伝わってきます。
「はなあかり」が発車する時、どの駅でも必ず童謡の「ちょうちょ」が流れます。
そのことにどれだけの乗客が気づいていたかはわかりませんが、気づかないからこそプチ情報としておもしろいはず。
ちょっとしたトピックスでも、観光電車の彩りのひとつになるんです。
この発車メロディの意味、とうとう謎のままでした。
アテンダントさんのカジュアルな制服がダメだというわけではありません。
車掌さんにプロ並みのアナウンスを求めているわけでもありません。
発車メロディだけの話でもないんです。
豪華観光列車「はなあかり」という特別な空間をつくるための大事な要素が「ちぐはぐに」存在しているために「なんで?」という感覚になるということです。つまり、列車としてのコンセプトはあるのに「一貫性」がないがために、「はなあかり」は「一つの物語になっていなかった」わけです。
このことは、私たちのビジネスでも同じことが言えます。
「一つの物語」と言うと、マーケティングで言われる「ストーリーを語れ」という手法を思い浮かべるかもしれませんが、ストーリーを語る前のはなしです。
商品やサービスはもちろんのこと、経営理念にしろ、メルマガやブログ、SNSでの発信にしろ、たとえ一つひとつは良かったとしても、見せ方や伝え方に一貫性がなかったらどうでしょう?
「言っていることとやっていることがなんだかバラバラじゃないの?」とちぐはぐなかんじを受けませんか?
語っている物語が違えば、お客様は無意識に違和感を覚えるものです。
逆に、すべてが同じ物語を語り始めたとき、「なんだか好き」「また会いたい」「また利用したい」と自然に思います。
空間は、すべての要素で一つの物語になるんです。
実は、心意気構造学も同じことを扱っています。
人は何を見て、何を大切にし、何を基準に判断しているのか。
その「見ている景色」が、日々の選択や言葉、振る舞いとなって表れてきます。
だからこそ、どれほど立派な理念を掲げていても、発信していることと判断の基準が違っていれば、どこかに「ちぐはぐさ」が生まれます。
人はそれを無意識に感じ取るものです。
違和感は、実はとても大切なサインです。それは「何かがズレているよ」と教えてくれているのかもしれません。
特別な乗車スペースに姿を見せたアテンダントさんを見て「このかんじって…ラーメンはなあかりやん!」と言ったら夫は大笑いしていました。
まさにたった一つの要素で、物語は別のものになってしまった瞬間でした。
それでは、今日も1日お元気で。
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必要なのは、自分自身の「感情と思考の構造」を知ること。自分を消して生きるのではなく、自分の力が自然に発揮される場所や使い方を知ることなのだと思います。
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