知恵の和ノート
「素直にやれば成果が出る」はウソ?本当に結果を出す人が持つ「もう一つの力」とは
「素直さ」だけでは不十分。当事者意識が備わってこそ素直な行動が成果に繋がる。
「素直にやってみましょう」
コンサルタントがセッションの場でよく使う言葉です。
せっかくアドバイスしても、やらない人もいます。また、やるにしても、教わったやり方ではなく、自分流に解釈してやる人もいます。
このため、教える側からすれば、成果を出すために「自分の教えたやり方に従って素直にやりましょう」と言うのは、ある意味当然かもしれません。
私も過去に何人かのコンサルタントの先生に教わった際、教えてもらったやり方で素直にやってみました。
結論から申し上げると、素直にやってみた結果、成果に繋がったのは3割、成果に繋がらなかったのは7割というのが実感です。
つまり、不都合な真実としては、「教えてもらったやり方で素直にやっても、成果に繋がるとは限らない」ということです。
自分の得たい成果を手に入れるのは「素直さ」だけでは不十分。加えて、「当事者意識」が必要不可欠です。
A社では上手くいったやり方も、B社では上手くいかないことがあります。「やり方」だけに着目すれば、成功確率が高いやり方であっても、会社を取り巻く環境やタイミングによっては、期待したほどの結果が得られません。
「●●メソッド」というのも、一定の原理原則に基づいて確立されたやり方ではあっても、素直さだけでは機能しないのです。
一方、原理原則については素直に従わないと、最初は上手くいっているように見えても、途中で必ず痛い目に遭います。
つまり、仕事で成果につなげるためには
- 原理原則:素直さが大切
- やり方(メソッド):素直さ+当事者意識が必要
です。
先日も、あるキャンペーンを実施しているクライアントさんに「キャンペーンの最終日には、その旨をご案内するお知らせを送った方が良いですよ」とアドバイスしました。
クライアントさんは素直に実行された結果、「最終日に2件のお申し込みがありました!」というご報告がありました。
このケースで言えば
- 原理原則:人は損失を避けたい
- やり方:最終日にご案内を送る
です。
お得なキャンペーンが「今日で終わる」と分かれば、「損失を避けたい(得をしたい)」という心理が働きます。このため、期間限定のキャンペーンをやるなら、最終日にはその旨をお知らせした方が良いと考えられます。
ただし、「最終日にご案内を送る」というのは、あくまでやり方の一つ。クライアントさんの場合は、幸運にも成果に繋がりましたが、いつも、成果が出るとは限りません。
けれども、当事者意識を持って、「今月はあと売上を500万円増やしたい」という姿勢で仕事に取り組んでいる人の場合は、
「最終日にメールを送っても、本当に申し込みがあるのかなぁ」
「その日は忙しいし、面倒くさいなぁ」
とはなりません。
「たしかに、お得なキャンペーンが終わるとなれば、損したくないと思う人がいるかも」
「送った結果、たとえ成果が出なくても、こちらが失うものは何もない」
と考えて、結果的に素直に取り組むことが多いのを実感しています。
素直さがやたらと強調される昨今ですが、単に人から言われたことを盲目的に信じて素直に取り組むだけでは不十分。期待外れに終わった際、アドバイスしてくれた人に対して、「あの人のやり方はダメだ」と逆恨みすることにもなりかねません。
一方、当事者意識を持っていれば、人のアドバイスも素直に一旦受け止めることができるし、素直にやった結果、期待はずれの結果になっても、「では、次はこうしてみよう」という自立的な改善活動に繋がります。
前述のクライアントさんには単にやり方をお伝えするだけなく、やり方の背景にある原理原則の部分もお伝えしています。その結果、ご自身でもいろいろと創意工夫されて、着実に成果に繋げられているのは嬉しい限りです。
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