知恵の和ノート

2014/12/23

情報は正しく活用して成果につなげる(第42話)

カテゴリー :情報発信

正しい情報を追いかけるのは半人前の経営者
正しく情報を追いかけるのが一人前の経営者

情報は正しく活用する

最近ホームページ等でもよく利用されるGoogleマップ。行きたい場所が地図で表示され、大きさも自由に変えられるので、たいへん便利です。

昨日も初めて行く打合せ場所に向かう際、念のためGoogleマップの地図を印刷していきました。

打合せの会場はJR総武本線の浅草橋駅から徒歩4分のところにあり、隅田川のすぐ近くありました。実は、最初にその地図を見た時、一瞬「おやっ?」と思ったことがあったのです。

地図を見るとまさに行きたい場所の真上を鉄道が通っているように表示されていました。

「こんなところに、鉄道が通っていたっけ?」

最寄駅の浅草橋を通るJRの線路は地図のほぼ真横に表示されています。でも、それとは別の線路が地図の左下から右上に向けて斜めに表示されているのです。

「変だなぁ」と思って地図を前後左右に動かしてみて、ようやく合点がいきました。

東京や千葉方面にお住まいの方はよくご存知かもしれませんが、JRでは東京駅の地下ホームから千葉方面に向かう路線があります。東京駅を出発すると、新日本橋、馬喰町を通り、両国駅付近で地上に出て、錦糸町へと向かう総武本線です。

ただ、こちらの総武本線は浅草橋付近は地下を通っています。このため、普通地図で表示する時は点線で表示されます。けれども、たまたま見たこのGoogleマップでは地上を走る鉄道と同じ表示だったので、違和感を覚えたのかもしれません。

昨日の場所は比較的駅からも近かったので、その地図を使っても、最終的に目的地に着くのに問題はありませんでした。

しかし、もし駅から離れているところだったらどうでしょうか?

普通地図を頼りに目的地に行く場合は、大通りや大きな建物等を目印にします。鉄道の線路などもそんな目印の一つです。

このため、「この辺りに鉄道が通っているはずだが・・・」と思ってその近くに行ってみて、あるはずの線路がないと「おかしい、変だ」と不安に思う人もいるでのはと思った次第です。

このように、世間で流れている情報も必ずしも正確ではないということは大いに自覚すべき問題です。そして、その情報に疑問を抱くかどうかも情報と向き合う人の知識、経験、価値観によって違ってきます

今回の地図の例で言えば、「地上を走る鉄道と地下を走る鉄道では表示方法が違う」という前提に立っている私にとっては、「こんなところに、鉄道が通っていたっけ?」という疑問がわきました。

また、よく考えてみると疑問がわいたのは私が多少なりとも鉄道に詳しいからです。つまり、鉄道に興味がない人や初めて東京に来た人がその地図を見ても「ここに鉄道が通っているんだ」と認識するだけで終わりです。

そして、疑問を持たない人が間違った情報をベースに行動して、その間違いに途中で気づき、慌ててしまうということがあります。

今回取り上げた地図の事例は大勢に影響がないかもしれません。

けれども、これが会社の運命を左右する重大な情報だったらどうでしょうか。

「ちゃんと調べていなかった」では済まされないことだってあります。

あなたが接しているその情報は本当に正しいでしょうか?

知識が足りなかったり、未経験だったりが原因で、その情報の問題点が見えていないということはないでしょうか。

また、以前本で読んだり、実際に経験したことが逆に仇となって、古くなった情報を正しいと思い込むこともあります。

今は誰でもネットで簡単に情報を入手できる時代。

「Googleだから大丈夫」

「あの有名な専門家が言っているのだから間違いない」

「去年も同じだったからこっちの方がいい」

一般的に正しいと言われる情報に安易に依存するのは危険です。

また、他社にとっては正しい情報でも、あなたの会社にとっては正しいとは言えない情報もたくさんあります。

昨日の場所だって、たとえ鉄道に詳しくない人でも、Google Earthの航空写真やYahoo地図など他の地図と併用していれば、より的確に行動できたはずです。

情報は正しく活用してこそ成果を発揮します。

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