成長支援部からの提言

2015/10/27

(第86話)理念と経済合理性を言葉で伝えて、社内外を巻き込む

カテゴリー :経営理念

周囲に振り回されて、社内が混乱するのは成長が止まる会社
会社の中の軸を中心に周囲を巻き込むのが成長し続ける会社

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「土木関係の人に道をお願いするとダメなんですよ」

林業の現場を見るツアーに参加して杣道(ソマミチ)を作る話を聞いていた時のことです。

杣道とは杣人、つまり、きこりが通る細くてけわしい山道のことです。言葉の印象からすると、道なき道のようなイメージがします。

しかし、実際の杣道は軽トラックが通れるくらいの幅があり、杣道を作る際には重機を使っています。このため、そこの現場だけ見ると、土木工事のようにも見えます。でも、素人目には同じように見えても、実際には大きく違うということを学びました。

普通「道を作る」という時は目標の地点に最短ルートで到着するということが大事です。一方で、林業に従事する人にとって良い道とはできるだけ遠回りする道。

杣道の大事な役割は伐採した木を運搬するということ。つまり、できるだけ遠回りする道は木を集めるポイントが増えるので、便利な訳です。

また、林業にとって大事なことは「山を守る」ということ。道を作ることで山の生態系が壊れては元も子もないので、できるだけ自然の地形を活かす形で道を作ります。このため、山の傾斜に沿って道を作るために、どうしても遠回りする道になってしまうとのことでした。

このように同じ「道」であっても林業と土木とでは意味合いが異なります。人によって言葉の辞書が違うのです。

会社経営においては、社内だけでなく、社外の人ともいろいろな形で協業します。その際、言葉の辞書の違いを意識しておかないと無用な混乱を招きます

会社の数字を見る際にも、税理士の先生の最大の関心事は、税務調査で問題が起こらないということです。また、社員との関係で言えば、社労士の先生が一番気にするのは、労務問題で会社が訴えられないことです。

でも、会社経営では「税金の問題は大事な項目の一つですが、会社は税金を払うためだけにやっているのではない」ですし、「社員との友好な関係は大切ですが、会社は存続してこそ、初めて社員の雇用を守れる」ものです。

経営者が常に見なければならないのは部分最適ではなくて、全体最適

人によって言葉の辞書が違うというを意識した上で、会社として優先すべきことを決めて、それをしっかりと周りにも伝えていきましょう

そして、会社として優先すべきことは、理念的なこともあれば、経済合理的なこともあります。先の杣道で言えば、わざわざ遠回りする道を作るのは「山を守る」という理念的な側面もあれば、「伐採した木を運搬しやすい」というのは経済合理的な側面です。

あなたの会社で優先すべきことは何でしょうか。

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