成長支援部からの提言

2016/06/07

(第118話)社内で使う言葉の定義を統一する

カテゴリー :コミュニケーション

言葉の定義が曖昧で、あうんの呼吸頼みなのは成長が止まる会社
言葉の定義が明確で、統一された指針で動くのが成長し続ける会社

社内で使う言葉の定義を統一する

「昨日『トットてれび』見た?」

「あぁ、見たよ。『ラブタモリ』の後で」

ある日曜日、実家に電話した際の家内と義母との会話。

昔「カール・ルイス」のことを「パールライス」と言っていた義母の微妙な言い間違いには、いつも感心させられます。関西出身だからと言っても、受けを狙ってボケた訳ではなく、ご本人はいたってまじめなだけに、こちらも突っ込むより先に思わず笑ってしまいます。

さて、固有名詞の場合は、多少表現が違っていても、「それって、『ブラタモリ』でしょ!」と、あうんの呼吸で、すぐに誤解は解けます。

一方で、時々誤解が生まれるのが、普通名詞の場合。

形容詞や形容動詞と違って、名詞だと共通の理解が得られているように思いがちです。

しかし、同じ名詞でも、意外と人によってイメージしている内容や範囲が異なります。そして、その言葉が本来持っている意味合いから、社内で変に遠慮や思い違いが生まれていることもあります。

例えば、「営業」という言葉。

売上を上げるには何より営業が大事であり、営業が会社の花形部門であるという会社もたくさんあります。このため、営業から外されて事務部門に回されると、「自分は出世コースから外された」「会社は自分を評価してくれない」と、落ち込む社員もいます。

一方で、管理部門の人からすると、「営業は目先の数字ばっかり追いかけている」「営業が提出する書類はいつも不備だらけ」と、営業部門の人に対して一定の不満を持っていることも少なくありません。

おそらく一般的には「営業」という言葉に対して、お客様と交渉し、多少強引な方法を使っても、まずは売上高を上げることで会社に貢献することという認識があるのではないでしょうか。

最終的には数字という結果で評価するので、売上高を上げるまでのプロセス売上高を上げてからのフォローアップを、どこまで、どうやって評価するかは会社によってまちまちです。

以前ある会社では、売上高に比して売掛金がかなり膨らんでしまったため、営業の仕事は契約を取るまでではなく、受注した後にその売上金を回収するまでであると、再定義しました。

最初は余計な仕事が増えるので、営業担当者も不満が出ましたが、結果的に売掛金の早期回収が進みました。その後、その会社では売上がやや伸び悩んだものの、キャッシュフローはかえって円滑に回るようになりました。

また、ある会社では、営業が契約を取るために、将来的な採算をあまり考えない条件でOKを出すケースが増えたため、条件を決める際のチェックリストを作成しました。

その結果、将来的に赤字につながる契約が減り、事務処理に対する意識も高まったため、確認漏れが減って事務部門の業務効率化にも結びつきました。

経営者からすると、「『赤字を出してもいいから売上を上げろ』なんて一言も言っていない」「資金繰りを考えて、契約を取るなんてそんなの当たり前だろう」と、思われるかもしれません。

けれども、何気ない社長の一言や会社の目標設定によって、「営業」という言葉一つをとっても、人によって考えていることや感じていることはバラバラになっています。

私が「成長支援部」という言葉を使っているのも、管理部門はどうしても管理のための管理になりがちだという認識があるからです。

会社でお客様と接するのは営業部が主です。でも、お客様が期待しているのは、会社全体としての総合的なサービスであり、そこには事務処理の正確かつ迅速な対応も含まれています。

あなたの会社では総務部という言葉の中に営業支援という要素が入っていたり、営業部という言葉の背景に事務負担軽減という観点が取り入れられているでしょうか。

普通名詞であっても、けっして安心せずに、社内では、言葉が対象とする範囲、目指している基準、期待している行動の内容を明確にしましょう

社内で言葉の意味合いが統一されてこそ、お客様との交渉もよりスムーズになります。

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