知恵の和ノート

2016/06/28

事業承継は社長の頭の中の言語化から始める(第121話)

カテゴリー :文書化

社長の頭の中にある仕事を埋没させるのは成長が止まる会社
社長の頭の中にある仕事を言語化するのが成長し続ける会社

事業承継は言語化から始める

「N商会の件はどうなりましたか?」

先日伯母のお見舞いを兼ねて、大阪に行った時のこと。「それがねぇ・・・」と伯母の息子であるいとこは苦笑いしています。

伯母は自宅兼お店で靴の部品関係の卸売をやっていました。

しかし、最近は物忘れが激しくなったこともあり、現在は老人介護施設にお世話になっています。このため、その会社は実質的に休眠状態になっています。

伯母には息子が二人おり、長男は大学の教授、次男は公務員。二人とも元々実家の商売にはほとんどタッチしていません。今回の伯母の入院に伴い、実家の商売のことをいろいろとやらざるを得なかったのですが、困ったことがありました。

その一つは、商品を探すのが困難なことです。

伯母とお得意さんとの間では商売の受発注をする時、部品の正式名称ではなく、略語を使っていました。

長年商売をやっている間柄では、専門用語や略語を使っていても特段支障はありません。けれども、まったく初めての人が途中から引継ごうとすると、お客さんから「aaa」という商品の注文があった時に、それが「商品A」のことであるとはすぐに分かりません。

特に靴の部品というすごく細かい商材を数多く扱っていたため、

  • どこに在庫があるのか
  • その商品はいくつあるのか

が、本人にしか分からない状況でした。

そして、その本人が引き継ぐ間もないまま、急に物忘れが激しくなったため、いとこたちはしばらくの間、注文に応じるのに四苦八苦だった模様です。

それほど大きな商売ではなかったものの、やはり長年のお取引があったので、N商会を頼りにしている先もいくつかありました。しかし、商品の在庫管理一つとってみても、とても片手間ではできそうもないと判断、半世紀以上続いたN商会は伯母の代でその幕を閉じることになりそうです。

さて、今回の事業承継

2年前までは伯父が商売をやっており、伯父が亡くなった後は伯母が引き継いでやっていました。息子たちは実家の商売を引き継ぐ気はなかったので、いずれ会社をどうするのかを決断しなければならないことは分かっていました。

けれども、「いつかそのうちに」と思っている間に伯母の容態が急に悪化したため、結果的に事業を終結させる際にもバタバタしてしまいました。

N商会の場合は実質的に1人経営であったため、それが顕著に表れました。しかし、社員が複数いる会社の場合でも、実質的にその業務が分かっているのは社長だけということがあります。

以前あるクライアントさんが弊社に業務プロセスの改善をお申込みされた際、おっしゃっていたのが、「この業務を私しか知らないって、すごく怖い」

N商会の場合も、商品の在庫管理表や商品名の略称の一覧表があれば、混乱をもう少し小さくできたかもしれません。

社長の頭の中にあることは言語化・数字化してこそ価値を生みます。

まずは、社長だけが知っている事項は何かをリストアップしましょう。

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