知恵の和ノート

2018/03/06

成功事例を真似して成功する社長に共通すること(第209話)

カテゴリー :経営者

社長が清濁呑込まれて、目移りしているのは成長が止まる会社
社長が清濁併せ呑んで、目配りしているのが成長し続ける会社

成功事例を真似して成功する社長に共通すること

「成功している人を真似しましょう」

「上手くいっている事例をTTP(徹底的にパクる)のが早道」

ビジネス本を読んでいると、たいてい成功事例を真似することを推奨しています。

たしかに、知識も経験もない人がゼロからすべてを習得するには多大な時間がかかります。過去に上手くいったことを真似することで、成功するまでの時間を短くできます。

けれども、最近感じるのは、真似しても上手くいく人と、上手くいかない人がいるということです。

もちろん、参考にする対象の違いや相性といった問題はあります。以前、脳科学について学んだ時は、「自分と脳タイプが違う人を真似してもあまり上手くいかない」という話を聞きました。

しかし、いろいろと突き詰めていくと、真似する側の取組み姿勢の問題が一番大きいと感じています。すなわち、真似する側が主体的であれば、真似する対象を間違えようが、相性が多少悪かろうが結果を出すのに対して、真似する側が受動的だと、仮に相手がどんな素晴らしいノウハウを持っていても、なかなか結果に結びつかないということです。

本人が主体的であれば、真似して結果が出なくても、それは自分の責任、自責になります。一方、本人が受動的であれば、真似して結果が出ないと、「このやり方は自分に合わない」「先生の教え方が悪い」というように、他人の責任、他責になります。

自責であれば、「どこに問題があるか?」というセンサーが働くので、改善に向かいます。しかし、他責であれば、「自分は悪くない」というのがベースにあるので、次のマネする対象に目移りします。

以前、一年ほどお世話になった先生が他人から学ぶ時に「相手に自分をぶつけて、自分がどういう反応になるのか、それを確かめているという感じです」というお話をされていました。当時はそのニュアンスがいま一つよく掴めなかったのですが、今はなんとなく分かります。

コンサルタントの先生に教えを請うと、「まずは私の教える通りにやってみてください」ということをよく言われます。また、「素直な人が一番成果が出ます!」とも言われたりします。

体系的で緻密な内容であるほど、AならばB、BならばCということが論理的にも繋がっているので、その通りに真似することで、一定の効果が期待できます。

けれども、どんなに他で実績があるノウハウでも、自社がそっくり真似して成果につながらないケースがあるのも事実です。

この時、主体的に真似している人は、自分なりに取捨選択し、工夫を重ねて、最終的に成果に結びつけていきます。しかし、受動的に真似している人は、「言われた通りにやっているのに」と内心では不満を抱きつつ、工夫をしないままに、真似を続けていきます。

人がそれぞれ顔が違うように、会社も100社あれば100通りの成功パターンがあります

上手くいっている事例をTTP(徹底的にパクる)のは早道ですが、それはあくまでやり方としての一面です。

真似する時に自分の中に主体性があるかどうか。

言い換えれば、自分の中にしっかりとした判断基準があり、主体性を持っていれば、どんな人からでも、どんな会社からでも学びは必ずあります

 

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