知恵の和ノート

2019/01/08

会社でも引き上げ線を敷いて、経営の品質向上につなげる(第253話)

カテゴリー :業務改善

目に触れる部分だけで、表層的にお客様にアピールするのは成長が止まる会社
目に触れない部分も含めて、総合的にお客様に貢献するのが成長し続ける会社

会社でも引き上げ線を敷いて、経営の品質向上につなげる
引き上げ線とは、折り返しなどのために一時的に列車を引き上げておく線路のこと。

新宿駅など大きな駅では、引き上げ線のところで、特急列車が出発に備えて待機していたりします。

 

電車が駅のホームにいると、次の電車が到着しても、止まっている電車が出発して、その線路を空けない限り、次の電車は駅に着くことができません。

朝のラッシュ時など、終着駅近くになって、急に電車が停まってしまい、なかなか駅に着かなかったりするのは、引き上げ線がなく、線路がふさがっていたりするケースがほとんどです。

ちなみに、京浜急行では、羽田空港駅で新たに引き上げ線を作ることを計画しているそうですが、これは今後の乗客増加を見込んで、電車の増発を目的としている模様です。


駅でプラットホームを増やすと、乗降客にも見えるので、分かりやすいです。

一方で、引き上げ線を増やすことは、鉄道ファンは興味があるかもしれませんが、一般の人には分かりにくいので、関心はないはずです。しかし、引き上げ線を上手く活用すれば、駅の増床ほどお金をかけずに、列車の増発も可能になるのです。


この引き上げ線を会社の仕事で考えてみると、「お客様の目には直接触れないけれど、会社の仕事をスムーズに進めるために役立っているもの」です。


例えば、朝礼。

朝礼は、基本的には社内の人だけで行うので、社外の人は、その会社がどのような朝礼を行っているのかを知りません。けれども、朝礼を上手に活用することで、その日の仕事のレベルアップにつなげている会社もたくさんあります。


あるクライアントさんのところでは、毎日の朝礼の際、会社の仕事に必須の資格の試験問題を2問ずつ解くことで、社員の資格取得推進と業務知識のレベルアップを図っておられます。

また、別のクライアントさんは、毎月月末に全社員が集まって、その月の仕事の振り返りと、翌月に向けた意識のすり合わせをやっておられます。


仕事と言えば、どうしても目につきやすく、お客様にも成果がすぐに分かるものを重視しがちです。けれども、たとえお客様の目には直接触れなくても、地道にやった方が必ずお客様のためにもなる仕事があります。


あなたの会社にとって、引き上げ線に該当するものは何でしょうか?

新年も始まったところであり、もしないようであれば、何か一つでも新しい線路を敷いてみましょう。

 

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