知恵の和ノート

2019/05/21

他者の言動に振り回されず、自分の価値判断の基準で動く(第272話)

カテゴリー :コアコンセプト

事実を自分の勝手な解釈で、新たな悩みに変えるのは成長が止まる人
事実を価値観の違いで理解し、新たな糧に変えるのが成長し続ける人

他者の言動に振り回されず、自分の価値判断の基準で動く
周りにいる人は自分の鏡である。

「人の振り見て、我が振り直せ」ではありませんが、嫌なことをする人が現れても、それは自分に対して、何らかのメッセージを伝えていると捉えるよう言われています。

我々も社長のプロファイリングをさせていただくプロセスの中で、社長が社員に対して「A君はここを直してほしい」と日頃感じていることは、実は社長が別のシーンで、他の人に対してやっていることを反映しているということがあります。


では、周りで嫌なことがあった時、それはその人に対する何らかのメッセージなのでしょうか?

もしかすると、スピリチュアル的にはそういうこともあるのかもしれませんが(笑)、私はある事象が起こった時に、それをメッセージと捉えるのは後付けでつけた意味しかない、と考えています。


例えば、お客様にちょっとしたプレゼントを贈ったのに、何のレスポンスもない場合。

これを「自分も日頃から相手に対する感謝が足りないのでは?」というメッセージと捉える人もいます。

ましてや、別の人が同じような行動をした際に、丁寧なお礼状や時にはお返しの品までもらっていたりすると、「あの社長に比べて、俺は人徳がないなぁ」と考える方もおられます。


しかし、そもそもレスポンスがないのは、送った品物が届いていないかもしれません。また、仮に相手に届いていたとしても、先方は送った品物にまったく興味がないことだってあります。そして、送った相手は実は感謝していても、仕事が忙しくて、ついついお礼をするのを忘れてしまった可能性だってあります。

つまり、自分として納得できない状況が生まれたとしても、その背景にはいろいろな原因があります。

 

一番最悪なのは、「わざわざこっちが送っているのに、受取ったかどうかも連絡してこないなんて失礼な奴だ!」と事情も分からないまま、相手を批難することです。もし、先方が受取ったかどうかをどうしても確認したいなら、電話でもメールでも1本することで済む話です。

もちろん、その時に相手がこちらの望んでいるような対応をするかどうかは分かりません。なぜなら、人は他人をコントロールすることはできないからです。


一方で、逆に相手ではなく、自分を責める形で「自分は感謝の気持ちが足りない」「俺はあの社長に比べて人望がない」と考えすぎるのも問題です。

もちろん、普段から感謝の気持ちが足りないと謙虚に反省することは自由です。けれども、自分のセルフイメージを貶めるぐらい「自分ごときが・・・」という形で考えてしまうと、かえって迷路に入り込んでしまう恐れがあります。


日頃からお世話になっているAさんのためにと思って、Aさんにプレゼントを贈るのはこちらの自由です。でも、「贈った相手から何らかの返事をしてほしい」「できれば、一言『ありがとう』と言ってほしい」と思うのは、こちらが持つ勝手な期待です。

すなわち、このケースで言えば、プレゼントを贈った時点でこちらの行為は終了。その後の相手の言動に振り回されるのは、時間のムダです。ましてや、「これは何らかのメッセージだ」と自分勝手に解釈して、余計な悩みを増やすのは避けた方がベターなのです。


人が従うべきは、自分の価値判断の基準。

あなたにとって、贈り物をもらったら、少なくとも受取った旨を相手に連絡するのは常識かもしれません。しかし、それは相手にとっては常識でない可能性だってあります。

自ら変えることができるのは、他者ではなく、自分。価値観の違いを認めた上で、自らの信じることを続けていきましょう。


自分自身の価値判断の基準を見つけるには「こちら」をご覧ください。

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