知恵の和ノート
既存の常識を疑って、オリジナルの価値判断基準を構築する(第281話)
策に溺れてしまい、本質を大きく見失うのは成長が止まる会社
奇をてらいつつ、本質を絶対に外さないのが成長し続ける会社
弊社セミナーのタイトルにも使っている「社員への期待を捨てる」という言葉だけを捉えると、トップダウン方式で社員には事細かに指示することを目指していると思われる社長さんもおられます。
しかしながら、社員への期待を捨てることで目指しているのは、社長がいちいち指示しなくても、社員が自主的に動く組織です。
では、なぜ期待を捨てることで、社員が自主的に動けるようになるのか?
詳しくはぜひセミナーで聞いていただきたいのですが(笑)、簡単に言えば、「常識と思われている『社員に期待する』ことの落とし穴(デメリット)を避けることで、社員が成長する道筋をつける」ということです。
いわば、常識を「本当にそうなのか?」といったん疑うことで、新たに見えてくるものがあるという訳です。
マネジメントであれ、マーケティングであれ、突き詰めていくと、ごくごくオーソドックスなものになります。
また、あえてマネジメントとマーケティングという形で分けて記載しましたが、
- マネジメント:社員に仕事という形で動いてもらう
- マーケティング:お客様に購入という形で動いてもらう
と捉えれば、対象となる人と対象になる行動が違うだけで、人を動かすという点では、共通するものがあります。
それゆえ、もっとも効果的に会社経営を学びたいのであれば、「人を動かすにはどうすればよいのか」を最初に徹底的に学んだ上で、その後で、細かいマネジメントの手法やマーケティングの最新技術を見つけることがお薦めです。
けれども、より本質的な要素である「人を動かすにはどうすればよいのか」をちゃんと教えられる人は世の中では少数派です。なぜなら、抽象度が高い分難しいし、考えるべき要素も多いので、「たった一週間で身につきます!」と簡単に言えるようなものではないからです。
時間もかかるし、難解なものは、昨今の世の中では、どうしても敬遠されがちです。また、本質的なものほど、言われてしまえば、「そうだよね」と誰もが納得できるものなので、面白みもありません。つまり、早くて、簡単で、面白いものが求められる傾向が強い世の中にあっては、本質的なものは注目されないし、売れません。
けれども、皆が早くて、簡単で、面白いものを求めるのであれば、時間はかかるし、難しいし、面白くないものにあえて取り組むことで、逆説的にビジネスチャンスが広がります。
実は、日頃から弊社でやっていて、セミナーでお伝えしていることも、時間はかかるし、難しいし、面白くないものであるという自覚はあります。ただし、それを理解していただいた上で、会社の課題に真正面から取り組んでいただいているクライアントさんは、年々着実に成長しておられます。
その事実をどのように伝えていくか?
6月から連続してやっているセミナーのタイトルは、まずは興味を持っていただくという目的で、「社員への期待を捨てる」というフレーズを意図的に使いました。
その結果、一定の成果が検証できたので、9月以降はまた別の切り口でお伝えしていく予定です。
有名人がごく当たり前の本質的なことを言えば、「さすが」と言われます。しかし、知名度が低く、大きな実績も乏しい中小企業が本質的なことを言っても、「それで?」と切り返されて、無視されるのはつらいところです。
それでも、諦めたらそこで終わり。
まだ道半ばですが、既存の常識をひっくり返して、新たな常識を作り上げるために、これからも知恵を絞っていきます。
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