知恵の和ノート

2021/07/13

安定した売上につながる事業計画の作成では2つの逆算思考が求められる(第384話)

カテゴリー :事業計画

事業計画を作る際には「お金→売上」と「売上→行動」という2つの逆算思考が求められる

安定した売上につながる事業計画の作成では2つの逆算思考が求められる

事業計画を作る際には「2つの逆算思考」が必要です。

その2つとは

  • 手元に残したいお金から逆算して必要な売上高を知る
  • 必要な売上高から逆算して、取り組む行動を決める

逆算思考です。


最初の「お金→売上高」は、自社だけでも計算できます。

例えば、「毎月手元に100万円ずつお金を残したい」とします。


手元に100万円をお金として残すには、社員の給料や事務所の家賃などの固定費、毎月の借入金の返済額などを考慮に入れて、「毎月いくらの利益が必要なのか」をまず計算します。

そして、その利益を出すために、いくらの原材料費や仕入費用がかかるかが分かれば、「毎月手元に100万円を残すために必要な売上高」を計算することができます。

既に長年ビジネスをやっておられる会社であれば理論値として「毎月手元に100万円を残すために必要な売上高」を計算することはそれほど難しいことではないかと思います。


次に「売上高→行動」の逆算思考。

仮に、「毎月手元に100万円の現金を残すために必要な売上高は5,000万円/月」とします。この時、「毎月5,000万円の売上を上げるために何に取り組んだら良いか」は、会社によって違います。


商品の平均単価が50,000円の会社と500万円の会社とでは、販売しなければならない数量が100倍も違います。

また、仮に業種や業態が同じであっても、社員数が10人の会社と100人の会社とでは社長が指示する内容も異なってきます。そして、一番やっかいないのは「売上は自社だけではコントロールできない」ということです。


「この商品は1個50万円です」とセールスしても、お客さんが「他ではもっと安いから」と考えたら、買ってくれません。

また、半年前は「50万円なら絶対お得だ」と買ってくれたお客さんの懐事情が変わって、「今はちょっと買えません」という状況になることも日常茶飯事です。

このため、「売上高→行動」の逆算思考は一度考えたら終わりではなく

常に考え続ける
 ↓
常に行動を柔軟に変える

ことが求められます。


「お金→売上高」の部分は理論値として、誰でも考えることができます。

一方、「売上高→行動」の部分は、理論や理屈だけでは不十分で「仮定→行動→検証→新しい仮定→次の行動→検証→」を繰り返していくことが求められます。


製造業が同じ商品を安定して作り続けるには金型が必要なのとの同じく、「仮定→行動→検証→新しい仮定→次の行動→検証→」を安定して実践していくためには、「基本の型を早めに固める」のがポイントです。

基本の型があってそれを応用するのは型破りですが、基本の型がないまま、やみくもに行動するのは形無し。どちらが上手くいくかは賢明な皆さんであれば自明のことだと思います。


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