知恵の和ノート

2024/04/23

コミュニケーション能力を高めるには 内面とのコミュニケーションが成功のカギ(第529話)

カテゴリー :コミュニケーション

会社が社員に求めるコミュニケーション能力を高めるには、自分の外側の人とのコミュニケーションスキルを磨くだけではなく、自分の内面とのコミュニケーションをしっかり行う。

コミュニケーション能力を高めるには 内面とのコミュニケーションが成功のカギ

ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。

帝国データバンクの調査によると

企業が求める人材像のトップ3は

第1位:コミュニケーション能力が高い(42.3%)

第2位:意欲的である(42.2%)

第3位:素直である(35.0%)

でした。


さて、求める人材像のトップであるコミュニケーション能力

実際クライアントさんと打ち合わせしていると、経営者が社員を評価する際「彼(彼女)はコミュニケーションが上手い」とか、「彼(彼女)はコミュニケーションが下手だ」といった言葉が出てきます。


コミュニケーションが下手だと評価されている社員を第三者である私から見ると、必ずしもそうとは感じないケースも実際にはあります。

1on1をやると、こちらの質問に対して的確な回答が返ってくるし、お客様との電話のやり取りを観察していると、とてもスムーズにやっている。

では、なぜ、そのような社員が経営者など上司から見た際、「彼(彼女)はコミュニケーションが下手だ」と思われるのでしょうか。


一つには、評価している人がコミュニケーション能力があまり高くないということがあります。

コミュニケーションは相手があって初めて成立します。その相手が無口だったり、口べただったり、話が要領を得なかったりすると、人は自分のことは棚に上げて「彼(彼女)はコミュニケーションが下手だ」と決めつける傾向があります。

ただ、本当にコミュニケーション能力の高い人はたとえ相手が口べたであろうが、上手に相手の本音を引き出すことができます。


一方で、本人の問題。

口数が少なかったり、何か質問された時にじっくり考えてしまうタイプの人は、どうしてもコミュニケーションが下手だと評価されがちです。

また、話をする相手が経営者だったりすると、普段は大丈夫でも緊張して上手く会話ができないという人もおられるかもしれません。

本当はコミュニケーション能力が低くないのに、目に見える行動の部分で評価されてしまうのはたいへんもったいないです。


さて、問題の要因が上司にあるにせよ、部下である本人にあるにせよ、会社の中でコミュニケーションが上手くいかないために業績の足を引っ張るのは何としても避けたいところです。

このため、コミュニケーション能力を上げるためのスキルを磨いたり、ノウハウを学んだりする研修を取り入れている会社もあるかと思います。


しかしながら、これらのスキルやノウハウのほとんどは「自分の外側の人とのコミュニケーション」を対象にしています。管理職であれば部下、新入社員であれば上司、営業マンであればお客様とのコミュニケーションをより円滑に行うにはどうすれば良いかに焦点を当てています。

それはそれでとても大切ですが、コミュニケーション能力を上げるためにはもう一つ忘れてはならないことがあります。

それは「自分の内面とのコミュニケーション」です。

 

つまり

・自分は何を感じているか

・自分は何を考えているか

・自分は本当はどうしたいのか

という自分との対話です。


コミュニケーションは考え方も感じ方も違う人同士が言葉のやり取りを通して、共通点と違う点を見つけることで初めて成立します。

もちろん、外側の人である相手の考え方や感じ方はすぐには分かりません。けれども、まずは本人がコミュニケーションの対象となるモノゴトについて

・自分はこう感じる

・自分はこう考える

というベースを持っていないと

・相手の主張をそのまま鵜呑みにする

・相手の言葉に必要以上に振り回される

恐れがあります。


一方で、これらのベースがあれば、たとえ相手と考え方や感じ方が違っても

・それらを踏まえた上で質問する

・疑問点や気になっている点を確認する

ことでコミュニケーションも成り立ちます。


ベストセラー作家の本田健さんも

内側のコミュニケーションができていないのに、外側の人ともコミュニケーションが取れるわけがない

とおっしゃっておられます(ご本人のX参照)。


もし、経営者の方で

・コミュニケーション能力の高い社員を増やしたい

・社内でのコミュニケーションをもっと活発にしたい

とお考えであれば「こちら」をご覧ください。
                     ↓   ↓   ↓
 

セルフプロデュースはまさに「自分の内面とのコミュニケーション」を行うことで、本人のコミュニケーション能力を高める手法です。口べたな人は実は相手の話を聴く能力に長けているかもしれません。また、無口な人はたいへん思慮深い人である可能性もあります。

会社が社員研修や人材育成にお金と時間を使っても、価値観が多様化している現在では一律的な内容だと、その効果が限定的です。その際は、会社が何かを与え続けるのではなく、本人が自分の内面とのコミュニケーションを通して自分の力の発揮の仕方を自覚するのが早道です。

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