知恵の和ノート
なぜ現状把握をしても問題が解決しないのか?経営改善を止めない思考法(第619話)
現状把握は、やり方を誤ると問題を固定化する。目的を明確に定め、事実と解釈を切り分け、一段高い視点で捉えてこそ、解決は加速する。

会社をさらに良くするために、始めに行われるのが「現状把握」。しかしながら、そのやり方を間違えると、把握はできたけれど、問題が解決していないことが起こります。
それを防ぐためのコツは
- 目的を明らかにする
- 事実と解釈を切り分ける
- 一つ高い視点を持つ
です。
目的を明らかにする
会社経営で、解決したい問題が一つということはありません。このため、コンサルタントなど外部のリソースを活用して、現状把握を行うこともあります。
その際、気をつけたいのが、現状を把握するための目的を明らかにすることです。
例えば、社員が指示した通りに働いてくれないという問題がある時。詳細な財務分析を行っても、直接的には問題解決につながりません。
もちろん、会社の業績が悪いために、社員が不安を感じており、経営者が指示してもなかなか動かないというケースもあります。
けれども、まず、社員が指示した通りに仕事をしないことを解決したいと考えているなら、決算書の数字を細かく分析するよりも、
・業務フローはスムーズに回っているか
・指示する内容が曖昧ではないか
・社長の発言がコロコロ変わっていないか
などを確認する方がベターです。
この点、外部のリソースを活用する際、優先したい目的を明確にして依頼しないと、網羅的な把握で終わってしまうこともあるので、注意が必要です。
事実と解釈を切り分ける
先ほど、「スムーズに」「曖昧」「コロコロ」という言葉を使いましたが、実はこのような基準はギャップを生む恐れがあります。
経営者はやってほしい仕事の内容を詳細に伝えているつもりでも、社員からすると、言われた内容がよく理解できないということがあります。
この場合
・具体的にどのような言葉で伝えたのか
・その言葉を聞いて、どのように理解したのか
という事実関係を把握することがポイントです。
社内でヒアリングしても、質問の仕方によっては、それが事実なのか、その人の解釈なのかがハッキリしないことがよくあります。
そして、解釈された事項を現状と判断して、解決策を立てると、かえって遠回りになります。
一つ高い視点を持つ
現状を把握して、それに対する解決策を立てる際、難しいのがどのような視点から捉えるかです。
会社経営の問題は突き詰めていくと、経営者の考え方や言動の問題になります。しかし、それはすぐに変わるものではありません。
一方、例えば、指示した通りに仕事をしないという現状に対して、「毎朝朝礼をやりましょう」という対策だけでは、すぐに実行できるけれど、根本的な解決にはつながりません。
先日、あるクライアントさんでご相談を受けた際、お話をお伺いすると、同じ「仕事」という言葉でも
・経営者が考える仕事
・社員が考える仕事
では、ギャップがあることが分かりました。
社員は社長から指示されたことをやるのが仕事であると考えているのに対して、社長はいちいち細かく言わなくても、お客様のために動くのが仕事であると考えておられます。
これはどちらが悪いということではなく、会社の中で「仕事」という言葉を定義し直さないと、いつまで経っても、認識のギャップが埋まらず、社内の中でストレスが溜まります。
そこで、仕事の定義を
売上や利益を確実に上げるために、お客様にとって何が最善かを考えて行動すること
とするよう提案しました。
問題解決は的確な現状把握から
現状把握では、一段高い段階での現状を見極めることができたら、応用が効くので、その他の問題解決にもつながります。
問題解決は的確な現状把握から。でも、現状把握は簡単なようで、いろいろと落とし穴もあるので、前述の3つのコツを意識して取り組みましょう。
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