知恵の和ノート
あなたの会社に「儲かるための方程式」はあるか?利益と仕事の見える化がカギ(第601話)
「儲かるための方程式」を絵に描いた餅で終わらせるな。利益の見える化と仕事の見える化が、持続的成長への突破口となる。
先日あるテレビ番組で「食べ放題は本当に儲かるのか?」を検証する内容を放送していました。
私は食べる量がそれほど多くないこともあり、「食べ放題」と聞いても、割負けする感じがして、あまり魅力を感じません(苦笑)。けれども、食べ盛りのお子さんがおられる家庭では、比較的リーズナブルな価格で、好きなものをお腹一杯食べられるお店は魅力に感じて、リピートされることも多いかと思います。
一方、飲食店を経営する側からすると、食べ放題メニューを設定しても、必ず儲かるビジネスモデルでないと、そのサービスを続けることができません。
このため、番組では、食べ放題メニューを提供しても、「儲かる仕組み」を解明することがメインテーマでした。
結論から言えば、「儲かるための方程式」があるというのがその答え。つまり、食べ放題で大人一人4,000円だとしても、原材料等の仕入価格や人件費をカバーするような方程式を立てて、それをベースに仕組みを作っているという訳です。
そのこと自体、会社経営をされている方であれば、「そんなこと当たり前でしょう」と思われたかもしれません。
実際、これなら儲けが出るという計算式は、作ろうと思えば、誰でも作れます。しかしながら、本当に難しいのは、「はたして、その方程式通りに数字を出せるか」という点です。
先ほどの飲食店のケースで言えば、そもそも
・お客様が4,000円ならリーズナブルでお得だと思うかどうか
という問題があります。
また、販売価格の問題はクリアできても、食べ放題の場合
・お客様が想定していた以上の量を注文する
・お客様が原価率の高い商品ばかり注文する
と採算が取れなくなる恐れがあります。
だからといって、食べ放題の対象を減らしたり、提供する商品の質を落としたりすると
・お客様の満足度が下がる→リピートに繋がらない
可能性もあります。
番組では、
・商品を注文するタブレットの見せ方に様々な工夫を重ねる
・注文された商品を提供する順番を最適化するシステムを導入する
・食べ放題のメニューに加えて、アラカルトの料理を定価の半額で提供する
などの工夫を重ねて、
・お客様が想定していた以上の量を注文する→想定内の注文量に収める
・お客様が原価率の高い商品ばかり注文する→バランス良く注文する
・お客様の満足度が下がる→満足度を高めてリピートにつなげる
といった事例が紹介されていました。
キャッシュフローが上手く回っていない会社の場合
- そもそも粗利の管理ができていない
- 粗利の数字はチェックしているが結果オーライになっている
- 粗利の改善と業務フローの改善がつながっていない
ことが多いです。
粗利の管理ができていないと、これから売上を伸ばして、利益を増やそうとした際に、どのような商品を強化したら良いのかが分かりません。
粗利の数字が結果オーライになっていると、「たまたま高くうれた」「今月は高額の商品が売れた」というケースが多いので、再現性がありません。
また、毎月月次決算をやっていても、前月の実績を元に「今月はこのオペレーションを見直そう」という動きに繋がらなければ、せっかく作った「儲かるための方程式」も宝の持ち腐れになります。
飲食店に限らず、会社には必ず「儲かるための方程式」があります。そして、その方程式を基準に実際に利益を上げて儲けるには、単に経理や財務部門の社員だけが数字を見るのではなく、営業、製造、開発など、各部門が日々創意工夫することが求められます。
会社が長期的に利益を上げて事業を続けていくのは総力戦。どこかで指示が伝わなかったり、会社で決めたことを守らない(守れない)社員がいたりすると、「儲かるための方程式」が絵に描いた餅になります。
皆様の会社では「儲かるための方程式」があるでしょうか。
既にあるという会社では、その方程式を成立させるために、日々どのような取り組みを実践されているでしょうか。
もし、方程式がない場合には、利益を見える化して、方程式を作りましょう。また、想定している方程式はあるけれど、実践できていないなら、仕事を見える化して、どこを改善すれば、目標とする利益に近づくのかを明らかにしましょう。
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企業の大小や業績の良し悪しを問わず、利益の見える化として、
1.月次決算はやっている
2.資金繰り表を作っている
3.商品1個あたりの儲けをつかんでいる
4.売上高ゼロでも毎月出ていくお金をつかんでいる
5.1週間以内に調達できるお金はいくらかつかんでいる
をクリアしましょう。
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